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鬼殺隊の3人、胡蝶、煉獄、宇髄が加州清光と共に本丸を見て回っている。
「ここが主の部屋、ちょっと待っててね。」清光
部屋は酷く散乱していて足の踏み場もなかった。派手に散らかってんなぁ!と宇髄は思った。
「よし、これかな。うん、これだ。」清光
清光が持ってきたのは歴史修正主義者・検非違使の絵が描かれている図録だ。字が汚いが前の主が纏めたものだ。裏に前の主の名前、“櫻 伊織”と書いてある。
「待たせたね、俺たちの敵はこの骨とかお化けみたいなの。字は気にしなくていいよ、前の主が字を書くのが下手なだけだったから。」清光
「前の主?主は、櫻真黒じゃなくて?」しのぶ
「うん、前の主はね、今の主を産んで亡くなったんだ。今の主は生まれた瞬間に審神者の後継者になったんだ。俺たちはその主の命を預かってるんだ。」清光
「……。」煉獄
「ごめんね、暗い話はやめようか。」清光
図録をパタンと閉じて元のあった場所に置いていく。次は外に出る。
「ここが馬小屋、奥が畑。さらに奥に行くと、鶏小屋があるよ。」清光
「鶏小屋って毎日卵でも食べているのか?」宇髄
大正時代は卵は高価なもの。毎日食べれるのは富豪くらいだ。
「毎日って訳じゃないけど、3日くらい貯めてから食べてるよ。そんなに多くは飼いきれないからね。」清光
そして中庭に向かう。
「多分みんな気になってたと思うけど、この石燈籠はね、主が俺を使って斬ったんだよ。」清光
主が苛立っていたからじゃなくて、酔っ払った
「鬼殺隊の一部の人は岩を断つことは出来るらしいですけど…。」しのぶ
「じゃあ主は鬼殺隊の素質があったのかもしれない訳だ!」清光
ふふっと笑う清光。すると玄関がガラッと空いた。鬼殺隊以外のみんなが「おかえりなさ〜い」と言い、縁側の下や桜の木の上などに居た(恐らくかくれんぼをしていた)短刀たちが向かっていった。清光達も広間に戻って行った。
廊下で楽しそうな会話をしている、今日はなんのお話ですかとか、今日のおやつと夕食はなんだろうとか、平和な会話をしていた。
『ただいま戻りました。これ、帰る為の貝鈴です。』
蛤で出来た貝鈴。この貝鈴は使用すると消えてなくなるという。
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作者名:ゆずしー | 作成日時:2020年1月13日 14時