車内恋愛。【Yabu】 (ページ36)

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｢お米ある？｣

宏｢炊飯器の中に炊いてあるものがあるよ｣

｢使ってもいい？｣

宏｢どうぞ
なんか作るの？｣

｢うん
おかゆ作る
ご飯食べてないでしょ？｣

宏｢そういえば今日なんも食べてねーな
わりぃ｣

｢ご飯はちゃんと食べないと｣

宏｢…うん｣

…

｢熱は？測った？｣

宏｢測ってない｣

｢測りなよ｣

宏｢体温計どっかいった｣

｢は？もう…｣

そう言うとAちゃんは近づいてきて、
俺のおでこに手を当てた。

｢うーん
熱はないかな…｣

宏｢ねぇ、なんで俺にこんなに優しくするの？｣

｢え？……んー分かんない｣

宏｢分かんないって…｣

｢ほらほら病人は寝て待ってなさい｣

圭人とのこと聞いちゃおうかな…と思った。

でも、何となく聞いちゃいけない気がする。

きっと付き合ってるんだよね…？

光にメールの返信でもするか…

宏[メールありがとう

多分さ、Aちゃん前に話してた留学生の子と付き合い始めたわ。]

光[そっか…じゃあ、
早速作戦会議な]

………

ずっと光とメールしてた。

“俺の言う通りにすれば絶対大丈夫”

この言葉がとても心強かった。

…

少し強引かもしれないけど、

こうでもしないと気づかないでしょ？

明日の朝。

作戦決行。