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別れようと言ってみた2 ページ5

[100%死ぬ戦いに行くことを隠して
彼に別れたい、と告げてみた]



グルッペン


グ「っ、…理由は聞かせろ」

聞き慣れた低い声が問う
何か理由があるのだろうと少し勘づいている彼の真っ直ぐな紅には貴方が映った
言えるわけない、言えばきっと彼は止めるから
『別に特にない、強いて言うなら』
_飽きた。紡いだ言葉に軋む胸の何か
細められ、歪む瞳に背中を向けて、貴方は部屋を出た




トントン


ト「、俺、なんかした…?」

不安げに揺れる彼の瞳
違う、なんて言ってしまえばその後くるであろう追及から逃れるられると思えない
冷たい視線を向けると、
片手を掴んでいたその手が弱まった
彼がこんなにも苦しげは表情を浮かべるのはそうそうないだろう
ごめんね、と部屋の外で貴方は呟いた





鬱先生


鬱「いらんよ。なんか、あったんやろ?」

こんな時ばかり嫌になるほど勘が鋭い
『なんもない』と目を逸らせば、両頬を包まれ目を合わせられた
「…顔、見て」
深い青は貴方に訴えかける
一人で抱え込まないで、と。
でも彼の温もりに縋るわけにいかないから
貴方は彼の胸元を押した





ゾム


ゾ「…死にに行くん」

背中から回された彼の腕
それは引き止めるようにとても強く、逃れられない
貴方が答えずにいれば「答えてや…」と掠れた声が鼓膜を撫でた
『…ゾム、分かって』
震えるその腕に触れて懇願する
同業である貴方なら分かるでしょう?
離れるその手を引いて、彼に最後の挨拶(口付け)を。





シャオロン


シャ「っ、いやや、なんでなん…」

何時までも変わらないその涙
『泣き虫』なんて言っても、泣かせているのは誰というのか。
離れなきゃ、嫌われなきゃ、
貴方はきっとずっと自分を想うだろうから
『シャオロン、甘えたは卒業しやなね?』
落ちる雫を拭えば、きっと情が伝わってしまうから
貴方はただそれだけを残して背を向けた

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みらいちゃんです! - 自分的に今まで読んできた中で1番好きな作品です。すごくよかったです。 (6月30日 14時) (レス) @page29 id: c5fe17e93b (このIDを非表示/違反報告)
チェリーの子(プロフ) - えっえっえっ琴葉様…?おかえりなさいませ…!更新誠にありがとうございます…!! (2023年1月9日 1時) (レス) id: 39ba198b16 (このIDを非表示/違反報告)
綾央(プロフ) - 主様おかえりなさい。更新ありがとうございます…! (2023年1月8日 23時) (レス) @page50 id: 38d8890eac (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 主様!?おかえりなさいです( ; ; )!? (2023年1月8日 22時) (レス) id: 6c42b5a823 (このIDを非表示/違反報告)
むぎちゃ(プロフ) - 主様、おかえりなさい。そして、ありがとうございます (2023年1月8日 22時) (レス) @page50 id: c340a98e09 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:琴葉 | 作成日時:2019年10月31日 11時

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