信頼など泡沫の夢※胸糞 ページ41
(もしも、新しい幹部が来て事件が起きたら。もしも、そのせいで彼ら数名と仲違いしてしまったとしたら。)
＿＿＿＿
廊下を歩いていると、突然背中から衝撃が走った。
重心は前だから耐えきれず倒れるなど当たり前。
コ「はっ、足腰弱」
地面が近づくも反射で手を着く。
蹴られたのだろう。
後ろを見れば冷たい水色の瞳は嘲笑うように見下ろしていた
なんで蹴られたかなどわかってる。
目の前に私がいたから。ただそれだけで今の彼には充分な理由。
『痛いよ』
コ「アイツはそれ以上に痛かったんやろ」
アイツ、それは新しく入ってきた幹部のこと。
その幹部に私は相当恨まれているらしく、「新しく入ってきた自分を気に食わないから傷つけた上司」に仕立てあげられた。
そりゃあ否定した。自分を信じてくれる人もいる。
しかし数名は相手の言葉を信じてしまった。
やってもいない事で責められるのは何となく慣れてる。
けど、それは彼らにはされたくなかったこと。
『…私やってへん』
コ「じゃあ自分であんなんする言うんか」
それがしたんやもん。
言いかけて言葉は飲み込んだ。
ゾ「おい。Aになにしとんねん」
目前には先程までなかった緑色の服。
コネシマとの間に割り込むゾムは私を隠すように立っていた。
殺気立つ背中。睨むまま、翡翠は私の手を握った。
その様子に水色は一度舌打ちし、鼻で笑った。
コ「そんなやつとよう一緒におれるわ」
ゾ「ハッ、そっくりそのまま返すで」
暴力には暴力で。
嘲笑には嘲笑で返す。
これが彼らだが、こんなにも殺伐とした姿など今までなかったのに。
コネシマが2対1は分が悪いと立ち去れば残された彼はすぐ私に向き合った。先程のような殺意は全くない。
ゾ「…遅なってごめんな？大丈夫、ちゃうよな…」
アイツ目離すとすぐこれや。と眉を下げる彼に首を振る。
もし来てくれなかったら私はもっと手酷く蹴られていただろう。
私は、彼らに何も出来ないから。
本気で抵抗するには暴力で返さなければいけないが、私はきっとこの腕に巻かれた縄を使うことは出来ない。
どれだけ傷つけられたって、私はきっと。
＿今の彼らに信用されないって、こんなに辛いんだな。
苦笑を零せば、両頬を包まれ目を合わせられた
ゾ「…俺が守るから、やから、消えんでな」
あまりにも泣きそうな表情に頷くしかない。
逃げたいのに、その顔は狡いよ。
お見通しのような呪いの言葉に、私はまた縛られる。
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琴葉(プロフ) - 逆音つらら@ちゃげっ娘。さん» こちらこそ、ずっと読んでくれててありがとう！！コメントくるたび私もニコニコしてたよ…！本当に、長く書き続けてしまったけど、見守ってくれてて本当にありがとう！これからもよろしくね！ (2022年4月25日 21時) (
レス) @page50 id: bc3093acc5 (このIDを非表示/違反報告)
逆音つらら@ちゃげっ娘。(プロフ) - 長い間お疲れ様！！琴葉ちゃんの書くみんなが大好きで堪らんかった！毎回更新される度にニコニコしながら読んでた。最後の話めっちゃ好きありがとう...; ;改めてお疲れ様。長文失礼！ (2022年4月25日 20時) (レス) @page50 id: 7d70168393 (このIDを非表示/違反報告)
夜雫(プロフ) - 琴葉さん» 全然！むしろお願いしますm(_ _)m わたしほんとに主様の文が好きなんですよ！どうかよろしくお願いします！ (2022年4月21日 19時) (レス) id: 1708361fbd (このIDを非表示/違反報告)
琴葉(プロフ) - 夜雫さん» ｳｯｯｯやっぱり見たいですよね…私も書きたいです…嬉しいお言葉ありがとうございます…！余白的にしてみたでしたら書けるのですが、それでもよろしいでしょうか… (2022年4月21日 17時) (レス) id: bc3093acc5 (このIDを非表示/違反報告)
夜雫(プロフ) - 胸:糞のやつ最後まで見たいです。文が毎回毎回知性を滅茶苦茶に感じる綺麗な文でほんとに好きです (2022年4月20日 22時) (レス) @page46 id: 1708361fbd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：琴葉
| 作成日時：2019年9月12日 0時
