アズール君、腐男子ってマジですか？【完結】

２８　アズ「やってしまった・・・」 ページ28

寮の自室。アズールはベッドの枕に顔をうずめて死んでいた。

アズール「やらかした・・・」

アズールは死んでいた。やらかした自覚があったのだろう。二年目に入った片思い。あまりにも嫉妬対象が多すぎて・・・

アズール「・・・死にたい・・・！！！」

違うんだ。何度も妄想をしていた。告白するときはもっとロマンチックに、少女漫画みたいに・・・いや五万回ぐらいみたＢＬのように。

アズールの妄想の中でジャズは笑っていた。頬をピンク色にして笑ってくれて、受け入れてくれた。うれし涙を流したり、もしかしたらキスぐらいしてくれるかもしれない・・・と。

アズールはジャズにどこか夢を見ていた。だって、だって・・・

アズール「告白される＝結ばれるがセオリーじゃないですか！！」

アズールはハピエン過激派だった。ジェイドとは死ぬほど気が合わない。告白される＝結ばれる思考。僕は汚いから・・・といったくらい過去をほのめかすようなやつはあまり嗜んでこなかった。

アズール「・・・会いたいなあ」

ごろりと寝返りをうつと・・・

ジェイド「うじうじとうっとおしいですね」

アズール「ぎゃああああぁぁあぁぁ？！！？」

ジェイドが椅子に座っていた。アズールの絶叫が響き渡る。ジェイドは優雅に紅茶を飲んでいた。いや人の部屋に勝手に入ってなにくつろいでんだお前。アズールは喉元まで出かけた言葉をぐっと飲みこむ。

ジェイド「まったくうじうじと。告白したのですからあとは攻めるだけでしょう。お得意のアズジャズ漫画(自作)の時の妄想力はどこいったんですか。同じようなことやってみてくださいよ」

ばさりと漫画をアズールの目の前におくジェイド。アズールは自分の願望の塊のようなそれを手に取って目を通す。

アズール「・・・受け入れてくれるものだと思っていました。やはり同性では駄目なのでしょうか」

ジェイドは紅茶を飲み干すと、

ジェイド「いいえ？シトラスさんはバイなのでどちらもいける人ですよ」

さらりと言いのけた。

アズール「・・・・はい？」

ジェイド「過去に女性経験はありますが、男性ともお付き合いの経験があるそうですよ」

アズール「・・・非童貞・・・非、ひひひ非処女？？？？」

ジェイド「はい？」

アズール「まってください！！その男死ぬほど殺したいんですけど？！僕はアズジャズ過激派ですよ？！モブジャズとか地雷です！！」
　

２９　ジェ「えー・・・」→←２７　アズ「少女漫画か！！」

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す