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返事を終えたあべがスマホをしまって、私へと目を向けた。
「何、お疲れモード？どしたの？」
低く優しい声が、鼓膜を揺らして脳内に甘く響く。それだけで欠けた心が満たされる。単純な女だな、私も。
机に伏せたまま、隣のあべを見上げた。
あべは、ん？と不思議そうな顔をしたけど、すぐに優しく微笑んでくれる。
ダメだよ、そんな顔しちゃ。
うっかり私が何かを発してしまうかもしれないよ。
そしたら、全部、終わっちゃうよ。
『…あべって、かっこいいよね。』
「はぁ？！何、今日ほんとにどうした？！」
好意の代わりに出た言葉は、いつも思っていることなんだけどな、と心で呟きながら、私の言葉に焦っているあべを見ることは気分がよかった。悪趣味な私。
『なんとなく今そう思ったから。』
「は、はぁ、そりゃどーも…」
腑に落ちない表情で困った顔をしているあべを、今は私だけのものだ、と謎の優越感に浸りながら見入った。何のマウント取ってんだか。
伝える勇気もないくせして、変に気を引こうとするとか馬鹿なのか私は。私が何を言ったところで、あべには彼女がいて、事実はねじ曲がらない。
私の言葉が、" 夏月 " の言葉よりもあべの中に響くことは1ミリもない。
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まのか(プロフ) - もぉぉぉぉぉぉぉ！！最高ですっ！一気に読ませてもらって 仕事の疲れが吹っ飛びました！ｗ更新楽しみにしてますね＾＾ (2020年8月11日 20時) (
レス) id: 496b8676bf (このIDを非表示/違反報告)
セン(プロフ) - すごい面白くてあっという間に読んでしまいました。続きを楽しみに待ってます。 (2020年8月11日 19時) (レス) id: 0585149188 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月叶
| 作成日時：2020年8月5日 0時
