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《いーじゃん、俺にはこぼしても。》
『無理、一回零れたら掬い上げられないから。あべに、気づかれたく、ない、の。』
《へえ、そーゆーもんなの？》
俺にはわかんねえ、と呆れた様子の佐久間くんに苛立ちを覚えてしまう。なら、なんで聞いたんだ。
《俺は全部行動に移したり、言葉に出たりしちゃうタイプだからさあ。》
私とは真反対だって？そう言いたいの？
《好きな子には会いたいとか言っちゃうし、弱ってたら助けてあげたいんだけど。》
先程よりも見つめる視線が優しくなり、むず痒い。いつものキラキラした目とはまた違う眼差しに、いたたまれなくなった。
すう、っと髪を梳かれて。
《俺、Aちゃんのこと、好きなんだけど。》
『…は、？』
《だから、あべちゃんじゃなくて、俺にしない？》
『…なんの、冗談？』
悪魔はまたふざけたことを私に囁き始めた。ずるずる引き込もうったってそうはいかない。私に望みがないことなどわかりきっている、だけど想いくらい許されてもいいはずじゃないか。誰にも迷惑をかけないようにしているのだから。
《冗談じゃなくて、本気。》
すっと頬に添えられた手に引き寄せられて、佐久間くんの顔が近づいてきて、ぼやっとしている間にあっという間に唇は奪われた。
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まのか(プロフ) - もぉぉぉぉぉぉぉ！！最高ですっ！一気に読ませてもらって 仕事の疲れが吹っ飛びました！ｗ更新楽しみにしてますね＾＾ (2020年8月11日 20時) (
レス) id: 496b8676bf (このIDを非表示/違反報告)
セン(プロフ) - すごい面白くてあっという間に読んでしまいました。続きを楽しみに待ってます。 (2020年8月11日 19時) (レス) id: 0585149188 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月叶
| 作成日時：2020年8月5日 0時
