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『あべー。』
「おー、A。おはよ。」
朝から爽やかな笑顔で、爽やかな香りを纏って、私に挨拶をする人物。阿部亮平。
あべと初めて会ったのは、もう一年も前だ。
女の子があまり多くない理系学部。その中でも極めて女の子が少ない学科。女の子の友達を作るより、男の子の友達を作るほうが手っ取り早かった。
だから、隣に座っていたあべに声をかけたんだ。
そしたら、今に至る。
嘘。
ちょっと違う。
その頃から右手の薬指に光る指輪はついていて、初めて見た時はオシャレでつけてるだけかと思っていたけれど、あとからよく考えればあべは指輪なんて自分からつけるタイプではないし、女の影だってすぐそこまでチラついていた。
なのに。
どうして気持ちは抑えられないのだろうか。
好きになるつもりなんて微塵もなかった、なんて言い訳は誰にしているのか、自分にしているのか。
今日も隣に座るあべに何でもない顔をして、自分の気持ちはこれっぽっちもあべに向いていないように装って、心の中はぐちゃぐちゃのドロドロだ。
今だって、爽やかな香りの中に潜む、ツンと甘ったるい香りが鼻腔を擽ることに酷く嫌悪している。今日は彼女の家から来たな。
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まのか(プロフ) - もぉぉぉぉぉぉぉ！！最高ですっ！一気に読ませてもらって 仕事の疲れが吹っ飛びました！ｗ更新楽しみにしてますね＾＾ (2020年8月11日 20時) (
レス) id: 496b8676bf (このIDを非表示/違反報告)
セン(プロフ) - すごい面白くてあっという間に読んでしまいました。続きを楽しみに待ってます。 (2020年8月11日 19時) (レス) id: 0585149188 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月叶
| 作成日時：2020年8月5日 0時
