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10話 ページ13




鱗「さあ、そろそろ寝るといい。まだまだ夜明けは先だ」

『うん、おやすみなさい、鱗滝さんもちゃんと寝てね』



直ぐに戻り、戸を開けるとそこには真菰が立っていた。



『あれ、起こしちゃったかな?ごめんね真菰──っ?』

真「…っ」


何も言わずにぎゅっと抱き締めてくる真菰にAは驚きを隠せない。


『もしかして、聞いてた…?』

真「っ、ごめん、聞くつもりじゃなかったんだけど…」


不意に真菰はぽろぽろと涙を零し始めた。


『!?ごめん、ど、どうしたの!?僕何かしちゃったかな…!?』

錆「ん…?真菰…?A…?」

義「如何か、したのか…」


寝ていた二人も少し騒がしかったのか、身体を起こし傍へ寄ってくる。



『僕は何もしてない…と、思うんだけど…』


真「A…A…っ、私はAが好きだよ、っ心が冷たいなんて嘘だよ、本当に冷たかったら今私達は此処に居ない、ちゃんと…っ」



──心温かい “ 人間 ” なんだよ────




『…っはは、僕は鬼だよ、それは如何しても変えられない真実─』

錆「鬼だから、何だというんだ?人を喰った訳でもないのだろう」

義「俺達は…気にしない…」



二つの心地好い温度が、優しく二人を包み込む。



『…─ッありがとう…』


その温もりはとても心地好いものだった。
自分を優しく包み込む温度が、手が、心が、全てが温かかった。


───嗚呼、幸せだなぁ…


そのままゆっくり、僕は意識を手放した。






義「…寝たか」

錆「その様だな」


目の前で眠る少女は何処からどう見てもただの少女にしか見えない。



真「…おやすみなさい、A」



そうやってAを布団に運び、ぎゅっと抱き締める。


願わくば、この子がいつも幸せで居られますように、と想いを込めて───

作者の閑話3(作者の感謝と謝罪)(出来れば読んで欲しいです)→←9話



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ゆりか(プロフ) - お話終わりなんですか?(TT) (2020年8月17日 22時) (レス) id: ce3588ab80 (このIDを非表示/違反報告)
みたゃらしちゃ(プロフ) - きのみさん» ありがとうございます!! (2019年9月16日 20時) (レス) id: 677809eb29 (このIDを非表示/違反報告)
きのみ(プロフ) - 夢主ちゃんかわゆす (2019年9月16日 20時) (レス) id: b48d9d3d8e (このIDを非表示/違反報告)
きのみ(プロフ) - シリアスものんびりもどっちも好きなので大丈夫です (2019年9月16日 15時) (レス) id: b48d9d3d8e (このIDを非表示/違反報告)
みたゃらしちゃ(プロフ) - きのみさん» ひゃぁぁもうなんか、、好きです…これからも精一杯書かせて頂きます…(´;ω;`) (2019年9月16日 13時) (レス) id: 677809eb29 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みたゃらしちゃ | 作成日時:2019年9月14日 22時

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