成りきりトリッパー戦闘狂は治らないってよ

バスジャック ページ38

そんな男達を見た子供達は

元太『おい見ろよ！
アイツら こんな所から
もうスキーのカッコしてるぜ！』

新一は嫌な予感がするのだろう
スキーの格好をした男達を見つめる

スキーボードの入っているだろうバッグに手を入れ

男達は拳銃を取りだし1人は運転手にもう1人がコチラに銃を向けて

男1『騒ぐな！！！
騒ぐとぶっ殺すぞ！！！』

バスジャックを思わせる言葉に周りが
"おふざけ？"なんかの撮影？"と呟く声が聞こえてくる

男1『聞こえね−のか！？』

ﾄﾞｫﾝ 拳銃をバスの天井に向けて発砲し

ｷｬｧｧｧｧ と悲鳴が上がり

もう1人の男も運転手に向かって声をあげる

男2『"回送"にして都内を適当に走れ！
信号で引っ掛かったら
てめえのバス会社に電話するんだ…』

運転手『は、は、はい！』

怯えきっている

ｼﾝ と静まり返ったバスの中

男1『よ−し いい子だ…
さあ…あんたらが持ってる携帯電話を全て
こっちに渡して貰おうか…』

前の乗客から回収していきながら

男1『隠すなよ…隠すと電話を
一生かけられなくなっちまうぜｪ？』

運転手が携帯電話を持ち電話を掛けており

運転手『あ、小林です……
じ、実は今…』

ｶﾞｯ 携帯電話を奪い取り

男2『たった今、あんたんトコのバスを
占拠した！！
要求はただ一つ！
服役中の矢島邦男の釈放だ！！！
できなければ一時間おきに
乗客を1人ずつぶっ殺すと警察に伝えろ！！』

この言葉を聞き新一は犯人達の目的が分かった様子だ

携帯電話の回収をしていた男がコチラに近づいて来た

端からではなく隣の"赤井秀一"に向かって

男1『おい、そこのお前！早く出せ！！』

咳をしながら答える

赤井『あ、すいません…
ｺﾞﾎｺﾞﾎ
携帯持ってないんですよ…』

(携帯電話を渡して、
ボクの足取りを捕まれるのは本意じゃないな♣
黒電話さんへの交渉材料を出すしかないか…♠)

男1『おい、端のガキ！
持ってんだろ？
さっさと出せ！』

自分のパーカーの左脇に手を入れ
"黒電話"を出し渡す

隣に座っている赤井が黒電話を二度見したような気がした

男1『っておい！
これ、電話線を繋がなきゃ使えないだろ！？
何で剥き出しで持ってんだよ！？』

(ツッコミしたそうだな♠…
新一…てか、顔に何でだよ！
って書いてある気がする♥)

ダイヤルに指を置きｼﾞｰｺダイヤルを回すと
ｶﾞﾘｶﾞﾘ と戻るの見せる

男1『変な気を起こされたら…
メンドクセぇからな、回収だ…』

黒電話を脇に抱えて次に補聴器を着けた男向かった

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