成りきりトリッパーは親友の味方だってよ

実は根に持っている ページ10

体格の良い男は

大(男)『楽勝！楽勝！！
こりゃー予定通り日が暮れる頃には群馬の山奥に着けそうだ！』

声を高らかにあげ高笑いしながら、助手席に座る痩せ型の男と会話を始めたため

拳銃を押し当てられた
ﾊﾞｷｯ 八つ当たりとして、拳銃のシリンダー部分にヒビを入れてやる

発砲すれば、暴発し使用者に放たれるように細工を施す

終わった辺りで体格の良い男は物凄い剣幕で

大(男)『おい、まさかオレ達の事が
もう警察にバレてんじゃ…』

痩せ型の男は落ち着いた様に

痩せ『ビビる事はない…
そうだとしても此方には人質が2人もいる…
まさかの時のために隣にいるマジシャンのノド元にでも、拳銃を突きつけておけ…
次に妙な検問張りやがったら…』

ｸﾞｯ 顔に拳銃を押し当てられる

(ん？気配が…近づいてくる♠
もしかして、この気配は…ククク…久し振り♣)

大(男)『強行突破って訳か…』

ｺﾞｵｫｫｫ 黒のマスタングが近づいて来ていた

運転『くそっ…赤信号だ…』

ｷｯ 隣の位置に黒のマスタングが止まった
マスタングの運転手(赤井秀一)と誘拐犯側の運転手の目が合う

"ヒッ"と小さな悲鳴をあげる運転手
信号機は青に変わる

マスタングが進む
ﾌｧﾝﾌｧﾝ 背後の方からサイレンの音が響く

(さてと…アクションをするか♠)

急発進し揺れたのを良いことに
『あ…』と声を漏らした後にトランプ色んな位置へと吹っ飛ばす

大(男)『おい！何をしやがる！！』

A『…さっきの揺れで仕掛けが発動しちゃった♣』

呆れた様に

痩せ『ハッ！とんだマジシャンだ…』

トランプには当然、仕掛けがある…
バンジーガムと念糸である

スピードが上がるのをスピードメーターで確認した中で

ジェイムズに小声で『衝撃が来たら急いで車を降りて欲しい…』と伝えた後、指を動かす

ｼﾞｪｲ『！？』

コチラを勢いよく見たのを確認し、ニタリと笑みを見せてから

A『L'inizio dell'ultima tappa♦
(ラストステージの幕開けだ♦)』

変化は直ぐに起きた

痩せ『っ…おい！スピードを落とせ！！』

運転手は慌てた様に右足を動かそうともがく

運転『可笑しいんだっ！？
足がっ！？足がアクセルから外れないんだ！？』

ﾌｨｨｨﾝ というエンジンを吹かすような音が響く

また、信号機が目の前までに迫っていたが
車は止まる事なく

ﾊﾟｧｧｧｧ!! クラクションを響かせる乗用車が運転手の目の前まで迫る

ｷｨｨｨｯ 急ハンドルを切ったのを確認し
バンジーガムを解除

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