百四十三 ページ11
遥「行く！」
一期「行きません！」
遥「い、く！！」
一期「い、き、ま、せ、ん！！」
遥「いいから連れてけこのムッツリ一期！」
一期「なっ…む、むっつりではありません！」
どんだけ話しても、一期はわかってくれない。
雛が何を思っているのか、どうしてこんなことをしたのか、直接聞きに行きたいのに…
遥「一期！これは主め＿＿＿＿」
((ダダダダダッ
遥・一期「！！」
遥「誰か来る」
一期「…複数の足音が聞こえます。おそらく2人…いて3人かと」
遥「1人聞き覚えがある…雛だ」
一期「まるで猫のようですな」
遥「てめぇ後で覚えとけよ」
一期「はっはっは」
なんて呑気に話しているうちに襖は開かれ、そこには予想通り雛がいた。
傍らには刀を構えた山姥切が立っていた。
自然と空気が張りつめ、お互い何も喋らないまま見つめ合う。
先に口を開いたのは雛だった。
雛芥子「久しぶり、遥ちゃん」
遥「…こんな形で会いたくなかったって思ってるのは、アタシだけか」
雛芥子「…」
遥「なんでこんなことをした」
雛芥子「…言うわけないでしょ」
遥「そうだな。そっちからしたら言いたくないよな。でもアタシは聞きたい。このまま何も知らずにアンタと戦うのは御免だ」
そう言うと雛はなにか思い詰めたような顔で、
雛芥子「やっぱり…優しいね」
と呟いた。
雛芥子「山姥切さん！」
遥「！一期身構えろ！」
太刀の一期は室内では不利。
刀を構えれはしても、打刀の山姥切ほど自由は効かない。
しかも向こうの山姥切は極。
室内での実力の差は目に見えるようだった。
一期「ぐっ」
遥「一期！」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 564人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：桜海 | 作成日時：2019年1月31日 0時
