【刀剣乱舞】元ヤンですが、なにか？【一期一振】

十六 ページ17

翼「やっほー！みんな元気ー？」
刀剣男士「…」
翼「みんなポカーンとしてる…」




ザワザワと騒ぎ始める刀剣男士達。

そりゃそうだろう。

目の前でぬいぐるみが話してるんだから。

それにしてもよく上手くとり憑いたな。




翼「みんな覚えてる？」
「…主…？」




水色の髪の派手なやつが、泣きそうになりながら問いかける。





翼「…うん。翼だよ」




ドッと涙が溢れだした刀剣男士達。

鬼神丸に支えてもらいながら立ち上がると、刀剣男士達の姿がより一層見えた。





翼「話したいこと、たくさんあるんだ。でもとりあえず…みんな、ちゃんと現実を見てね」




優しく、そして威厳のある声で、翼は刀剣男士達に言い聞かせた。




翼「私は死んだ。それは変えられない事実。それをちゃんと受け入れなきゃダメ」




まるで母のようだと思った。




翼「今日からは遥ちゃんが主。ちゃんとついて行ってあげてね」




翼のその言葉で、みんながこちらを一斉に向いた。

一斉過ぎて怖いくらいだ。

なるほど、チームワークは抜群だな。




翼「おにい。妹として、可愛がってくれてありがとう。私1人っ子だったから、本当のお兄ちゃんみたいで…ううん、お兄ちゃんが出来て幸せだった。ありがとう。遥ちゃんとも仲良くね」
「あぁ…あぁ…ありがとうな、妹よ」




微笑をした男は、目を潤ませていた。




翼「鶴丸。イタズラしすぎちゃダメだからね」
鶴丸「君も、あちらで薬研にイタズラしすぎるなよ？」




鶴丸も、顔が良く見えないが、声からして少し泣いてるのか。




翼「吉行。初期刀として、この本丸を引っ張ってくれてありがとう。これからもみんなの事よろしくね」
陸奥守「任せちょき！」




陸奥は眩しい笑顔を翼に向けていた。




翼「…一期さん」

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