【中村悠一】 中村の嫁はわがままがーる

ハプニングラブ！！ ページ33

今日の現場はAと一緒だった。(作品は違うが)

お互い何も言ってなかったため気づかなかったがエレベーターでばったり出会った。

「日向大丈夫かな」

今日は二人とも休むことのできない仕事だったため日向はかなり不安だが出雲の双子に預けた。

『任せてくださいよ〜！！俺ら、家庭科５だったんすよ〜！！』

なんて言っていたがやはり不安だ。ビジュアル的に。(翔は金髪、隼は銀髪)
でもまぁ・・・。

「大丈夫だろ。なんだかんだ言って割とまともだし」

そう、まともなんだ。テストの点数は俺よりはるかに上。
学年1位を争っているそうじゃないか。

なんて思っていた瞬間、エレベーターではありえないほどの揺れを感じた。

「な、なに・・・」
「地震か？」

揺れが収まると警報が鳴り、電気が消えた。
これはまずい。俺は何を隠そう暗所恐怖症だ。

エレベーター内には俺とAの二人きり。

「停電だね・・・エレベーターも開かないみたいだし。とりあえず、マネージャーさんに・・・って、悠一？」

やべぇ。俺今史上最高に格好悪い。
隅で膝を抱えるようにしゃがみ込む。怖い。怖いんだ。
近くにAがいるのはわかっている。それでも、手を伸ばしてもその肌に触れることができない。

「悠一、大丈夫。深呼吸しよ」

顔を上げると確かにそこにAがいる。
俺の手に自分の手を絡ませてそっと抱きしめてくれた。
乱れていた呼吸をゆっくりと整えてくれる。

「ほんとはね、私も怖いんだ。でも、悠一がそばにいるしこうやってくっついていたら怖くないんだよ」

Aは俺の背中をトントンしながら俺を落ち着けてくれた。
何でだろう。Aがいるだけで明るく見えてしまう。
かなり重症な病気だな。


がっ・・・がががっ


しばらくするとスタッフや消防員がエレベータをこじ開けて無事脱出成功した。

「あー！！怖かった〜。今日はついてないかも」
「そうか？」

Aと2人きりの個室なんて運が良すぎる。


《ハプニングラブってあるんですよ》＿＿＿＿Twitterより

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