【中村悠一】 中村の嫁はわがままがーる

双子 ページ26

杉さんが来る予定だった4日の日にやってきたのは・・・。


「やほ〜。ねーちゃん元気〜？」
「あれ、これが例のひなっちですか〜？」


私の双子の弟たち。〈たち〉ですからね？
よく勘違いされるんですよ。Aって双子なんだ・・・って。

違います。金髪の方は出雲翔(ｶｹﾙ)銀髪の方は出雲隼(ﾊﾔﾃ)。
金銀兄弟と町では噂のチャラ男。そう、弟です。

「A〜、昼飯持ってきた・・・ぞ・・・って・・・よくその格好で中に入れてもらえたな」

悠一はこの双子はあまり得意じゃない。

「あ！悠一兄さんこんちわっす！！婦長さん口説いたら一発っすよ〜！」
「うわ、病院食って感じ。ねーちゃん俺これ食いたい」

なんてったってこいつらは自由ですから。

最初の頃は双子たちもあまり悠一をいい目で見なかった。

それもそう。

お母さんが死んだときは双子たちはまだ9歳。
だからその年からずっとこの子たちのお母さん代わりとして一緒に暮らしてきた。


そんな私がいきなりであった男に連れていかれるもんだから。
双子たちは悠一に嫉妬をして口も聞かなかった。


そんなの悠一はお構いなし。
「別にあの子らに嫌われてもAに嫌われなければ」って感じ。


でも、双子が悠一に慕うようになったお話があるんです。


それは悠一が杉さんとゲーセンに行ったとき。
金銀兄弟がおそろいでゲーセンにいたらしい。
もちろん、悠一は話しかけることもなく遊んでいた。
でも、逆に双子たちが話しかけてきたみたい。

「なぁ、俺らとゲームで勝ったらねーちゃんやるよ」

なんてばかばかしいことを言ってきたらしい。
悠一は呆れながらもゲームに付き合ってあげて5分も経たずに勝ったとのこと。

「悠一兄さん・・・・姉貴をお願いしやす！！！」



というわけで今じゃすっかり悠一の弟子。


「お前ら相変わらずギラギラしてんな」
「悠一兄さんみたいに黒髪にしてヒゲ早そうかな」
「翔がやるなら俺も〜！！」
「やめろ気持ち悪い」


やっぱり弟子というよりは・・・ほんとに兄弟みたいかな・・・。



《双子が会いに来ました》＿＿＿＿＿Twitterより

ママ修行→←命名

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す