【中村悠一】 中村の嫁はわがままがーる

今日のお嫁さんは・・・ ページ3

妊娠は幸せなんだと思っていたけれど。


それは地獄の日々だった。


「大丈夫ですかAさん」
「動けません悠一さん」


一日中体がだる〜くて動けない毎日。
つわりが酷く横には常にエチケット袋。


「夕飯はなんとか作るけど希望はある？」
「噛まなくていいやつ」


本当ならオムライスを頼むのだがそんなの食べられる元気がない。
ソファーに横になっているとうとうとしてきた。
悠一がケガしないように見ておこうと思ったのに瞼は落ちてくる。




はっ。と目が覚めると体には毛布が掛かっていた。
悠一の優しさがあたたかくてまた瞼が落ちてくる。


はっ。と二度目に目を開けると時計は夜の10時を示す。
完全に寝すぎた私は勢いよく起き上がる。
血が全身に落ちてくるのが伝わるようにクラクラして倒れそうになったところを悠一が支えてくれた。


「やっと目覚めましたか？眠り姫」
「ん。おはよ」


おはよという悠一の声はとっても優しくて心地が良い。
ちょっぴりわがままを言ってもいいかしら。

じーっと悠一を眺めると


「はいはい」


って言いながらちゅっと触れるだけのキスをしてくれる。


「シチュー作ったから早く食べて風呂入って寝るぞ」
「寝すぎたから寝れない」
「そんなこと言っていつも一瞬で寝るだろ」


キッチンでシチューを盛り付ける悠一。




《今日は悠一がお嫁さんです》＿＿＿＿Twitterより

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