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それから私たちは階段を更に
駆け上がり、屋上のような開けた所へ。
「はぁ…はぁ…、壱馬くんっ…、」
壱「良かった…無事で…。」
止まった瞬間、すかさず壱馬くんに抱きしめられ、
それまでの足の痛みも吹っ飛ぶ。
「かっ、壱馬くん？！」
壱「A…、良かったほんとに。」
「来てくれると思わなかった…。」
壱馬くんはぎゅうぎゅうと私を抱きしめたままだ。
壱「絶対見つけるってみんなで、がむしゃらに探し
たんだ。俺たちに守れないものはないからな。」
そうだった。壱馬くんたちの信念には、その言葉が
あったんだった。
「守るもの」という言葉で私は思い出す。
「あ！爆破装置！工場に仕掛けられてて…子供
たちが危ないの！！」
すると壱馬くんは私をゆっくり離して、
壱「大丈夫だ。お前が連れ去られた後に、爆破装置
も全部処理済み。監視カメラも俺がまだあそこにい
るかのように、北人が細工してくれたんだ。」
「北人くん…。」
壱「あいつめちゃくちゃ責任感じてる。でも、それ
を反動にして今あそこで、全力で子供たちを守って
るから。」
北人くん、充分みんなと同じように力になれてる
よ。って帰ったら伝えよう、と私は心に決めた。
「…ごめんね、巻き込んで。私、ここに来てから迷
惑ばっかりかけてる…。」
目頭が熱くなって、泣きそうなのがバレたくなく
て、下を向きながら言う。
すると、壱馬くんに優しく顔をもちあげられて…、
唇が触れ合った。
ゆっくりと離れる私たちの唇。
私…私…、今…？！
壱「俺にはAが必要。だから…、俺の側にいてほ
しい。」
「壱馬くん…。」
黒く、吸い込まれそうな彼の瞳は、周りの建物のネ
オンでキラキラしている。
私も…と言いかけた時、
壱「だけど…Aには待ってる人たちがいる。だか
ら戻らなきゃダメだ。」
「えっ…、」
だって今…、一緒にいてほしいって…、
壱「俺のワガママでAの家族や友達を、悲しませ
たくない。だけど、向こうにももう一人の俺がい
て、どこかシンクロする部分もあることが分かっ
た。だから向こうの俺と生きろ。」
その目は真剣で、揺るぎない気持ちがとても伝わっ
てくる。
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みそじ(プロフ) - アリサさん» コメントありがとうございます！お返事遅くなってしまいすいません（ ; ; ）そんな本だなんて！笑 叫びそうになるくらい楽しんで頂けて良かったです！笑 これからも飽きずに見に来て頂けると嬉しいです(^^) (2019年7月25日 12時) (
レス) id: 0885410a1b (このIDを非表示/違反報告)
アリサ - マジで最高です！本出しません?wwホンマに最後かずまがバカ何何って言った瞬間もう叫びそうになりましたww次のやつも今から見ますww (2019年7月19日 0時) (レス) id: b30d817996 (このIDを非表示/違反報告)
みそじ(プロフ) - 金平糖さん» コメントありがとうございます！そんな感動だなんて、とんでもないです（ ; ; ）でも楽しんで頂けて良かったです！二章も更新中なのでぜひよろしければ、見てやってください（ ; ; ） (2019年7月9日 10時) (レス) id: 0885410a1b (このIDを非表示/違反報告)
金平糖 - 素敵すぎてタダで見てしまうことに罪悪感を覚えました、、、読んでいて楽しさと感動で時間の流れが早く感じてしまうほどです。ありがとうございました！ (2019年7月8日 1時) (レス) id: 92eca1384f (このIDを非表示/違反報告)
みそじ(プロフ) - あゆ太さん» コメントありがとうございます！そうなんです、MVを参考にさせて頂きました！感無量だなんて、とんでもないです（ ; ; ）続編は今、模索中なのでもし作ることがありましたら、ぜひ見に来てやってください（ ; ; ） (2019年7月7日 9時) (レス) id: 0885410a1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みそじ
| 作成日時：2019年6月27日 22時
