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「ううん!私の方こそごめん…。
本来だったらみんなの許可を得てから
茉莉花ちゃんを連れて来るべきだった
のに…。たぶん光輝くんもそれで今日、元気がない感
じだったと思うんだ…。」
俯いていた顔を上げて二人を見ると、少し不思議そう
な顔をしている。
尊人「光輝…そうだっけ?」
竜「いや…、俺も気が付かなかった。」
漫才のようにガクッとなるとが、絶対に私の勘違いで
はないことは胸を張って言える。
「とにかく!謝りたいの…。光輝くんのいそうな場所
ってどこか分かる?!」
竜「光輝なら、いる場所は一つだろ。」
な?兄貴、と竜が見上げると尊人さんはニッと笑っ
て、そうだな!と言った。
「連れてって!そこに!」
竜「だけど、稽古はいいのかよ?」
「あ…、」
そうだ、今日も稽古だ…。
でも初めてかもしれない。
毎日の稽古が、初めて少し億劫に感じる。
こんな事、初めて…。
でも、光輝くんに今すぐ謝りたい気持ちの方が大きく
て、すぐさま言い訳を考える。
「ちょっと学校の用事で遅れるって言えば大丈夫!…
な、はず…。」
尊人「別に俺らは良いけどよ…。後で怒られたりしね
ーか?毎日行ってんだろ?」
「大丈夫です!そこはなんとか!」
本当大丈夫かよ?と、心の声が聞こえてきそうな二人
の視線に気が付かないフリをして、私は彼等の腕を掴
んで足を進めた。
「さぁ!行きましょう!」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「ここって…、」
二人に案内された場所を見渡すと、そこは以前にも来
たことがある場所だった。
竜「最近一人の時は、いつもここで練習してるって言
ってた。」
そう、そこは商店街で遭遇したチンピラを片付ける瞬
間を京極兄弟に見られ、そこから逃げるように稽古場
に向かう途中で、光輝くんとも遭遇したあの公園だっ
た。
尊人「あ、いたいた。おーい!光輝!!」
公園の出入り口からすぐにあるバスケットゴールに向
かってボールを放した光輝くんは、少し驚いて振り返
った。
光輝「えっ!尊人さんと竜…に、Aちゃん?!」
竜「悪りぃな、練習の邪魔して。」
「ごっ、ごめんね…。」
光輝「全然大丈夫だけど…、揃いも揃ってどうした
の?」
光輝くんは転がったボールを拾ってから、ニコニコし
ながらこちらに歩いて来た。
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みそじ(プロフ) - ましゅさん» コメントありがとうございます!そしてお返事がかなり遅れてしまってすいません( ; ; )史上最強に亀更新になってしまっていますが、気長にお付き合いいただけたらな…と思っています( ; ; ) (2021年12月3日 18時) (レス) id: 66d9708aec (このIDを非表示/違反報告)
みそじ(プロフ) - 怜菜さん» コメントありがとうございます!そしてお返事がかなり遅れてしまってすみません( ; ; )亀更新ですがこれからも頑張ります! (2021年12月3日 18時) (レス) id: 66d9708aec (このIDを非表示/違反報告)
ましゅ(プロフ) - いつも更新楽しみです!もう〜竜!!光輝くんともどうなるか今後が気になります。 (2021年11月15日 7時) (レス) id: ad7747e186 (このIDを非表示/違反報告)
怜菜 - 更新ありがとうございます。続きが楽しみです (2021年8月24日 13時) (レス) id: 546599bc4e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みそじ | 作成日時:2021年8月24日 13時