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光輝「先生も先生だよね。

これけっこう重いのに

女の子に頼むなんて。」



隣を歩く光輝くんは、顔を歪ませた。



「いや…私、力がある方なので…。」



光輝「やっぱりAちゃんは面白い。」



ふふっと笑った光輝くんの発言に、混乱する。



えっ?!面白い?!

私おかしな事、言った?!汗

なんか恥ずかしい…。




その後、すれ違う人の視線を感じながら教室の出入り

口にたどり着くと、ここでも期待を裏切らないクラス

全員からの視線と、ザワザワする声が私に突き刺さ

る。



「こっ、ここでもう大丈夫です!ほんと!」


光輝「いや、中まで持って行くよ。」



構わず進もうとする光輝くんに両手を向けて、ストッ

プをかける。



「ほんとに…ここでもう大丈夫…。」



気持ちは嬉しいがこれ以上、周りの視線に耐えられな

い…。



すると光輝くんは少しの間の後、


光輝「…分かった。はい、これ。」


と、箱を私に手渡した。



「ありがとう…、助かりました。」



じゃっ、と返事も待たずにくるりと背を向けた瞬間、

呼び止められる。



光輝「待って!」



早くこの空気から解放されたかったのに、まだそれは

続くのかと思うと、ギギギギなんて錆びた音が自分の

体から聞こえそうに振り返る。



光輝「あのさ…、昨日は空気悪くしてごめん。」


「え…、」



光輝「なんかちょっとカッとなっちゃって…。あ!で

も陸と海司とも喧嘩になってないから、今日の昼も安

心してね。」



そして光輝くんは、じゃぁまた後で!と爽やかにこの

場を後にした。




陸くんと海司くんと喧嘩になってないなら良かったけ

ど、まさか私にも謝ってくるとは思いもしなかっ

た…。


それにカッとなったって言ってたけど、光輝くんがそ

んなに怒る事でもなかったのに…。



私は自分が京極兄弟といる事に疑いの目を向けてる人

がいる事に怒りというより、むしろそういう人たちが

いて当たり前だと思っていたから。



だってこんな容姿とヤンキー兄弟が一緒にいたら、そ

りゃ二度見もするよ。苦笑



でもきっと優しい人なんだろうな、光輝くん。




持ってきたダンボールを教室の隅に置いて自分の席に

着こうと振り返れば、白鳥さん…いや茉莉花ちゃんが

駆け寄って来た。




茉莉花「ねぇねぇ!Aちゃんって光輝くんと仲良

かったのぉ?!」



「えっ?!あー…えーっと…、」



仲が良い、とは自分の口からまだ恐れ多くて言えない

けど…。

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作品ジャンル:恋愛
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みそじ(プロフ) - ましゅさん» コメントありがとうございます!そしてお返事がかなり遅れてしまってすいません( ; ; )史上最強に亀更新になってしまっていますが、気長にお付き合いいただけたらな…と思っています( ; ; ) (2021年12月3日 18時) (レス) id: 66d9708aec (このIDを非表示/違反報告)
みそじ(プロフ) - 怜菜さん» コメントありがとうございます!そしてお返事がかなり遅れてしまってすみません( ; ; )亀更新ですがこれからも頑張ります! (2021年12月3日 18時) (レス) id: 66d9708aec (このIDを非表示/違反報告)
ましゅ(プロフ) - いつも更新楽しみです!もう〜竜!!光輝くんともどうなるか今後が気になります。 (2021年11月15日 7時) (レス) id: ad7747e186 (このIDを非表示/違反報告)
怜菜 - 更新ありがとうございます。続きが楽しみです (2021年8月24日 13時) (レス) id: 546599bc4e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みそじ | 作成日時:2021年8月24日 13時

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