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手の中にあるアイスココアは
外にあったからか冷んやりしている。
だけどそれは冷たいはずなのに、これを買って届けて
くれた人の気持ちが身に染みて、心がじんわりと暖か
くなる。
それにこれを届けてくれた人で思い当たる人は、一人
しかいない…。
ナミ「相変わらず優しいですね、壱馬くん。」
ドキリとして隣りを見ると、頬杖をついてニヤニヤし
ているナミちゃんと目が合ったので、私は慌ててそれ
をビニール袋にしまった。
「べっ、別にこれが壱馬くんからとは限らないし
っ…。」
ナミ「いやいや、顔に書いてありますよ〜？」
そんなこのありえるわけないのに、自分の顔をペタペ
タと触って確かめていたら、いつのまにか席を外して
いたパパがナミちゃんの分のマグカップを戻って席に
座った。
父「人のこと言えないけど昨日の夜、壱馬くん血相変
えてAを連れて来てくれて。部屋まで連れて行く
のを手伝ってくれたりして、本当助かったよ。だから
ちゃんとお礼はしておきなよ？」
「わ、分かってる…。」
壱馬くん、そこまでしてくれてたなんて…。
どうしよう…、すごい迷惑かけてしまった…。
ナミ「まっ、何はともあれ大ごとにならなくて良かっ
たですよっ！はぁ〜、なんか安心したら眠たくなって
きちゃった〜。」
ふぁ〜と、女の子らしいあくびをしたナミちゃんは両
手にマグカップを包み込みながら、またテーブルにう
なだれた。
父「ナミちゃんもありがとうね。今日はお店も休みだ
し、ゆっくりしていって。」
ニコニコするパパと、とろんとした表情のナミちゃん
達の様子を横目に、私は再度コンビニのビニール袋を
見つめた。
こんなに優しくされたら、いつまでたっても気持ちに
踏ん切りがつかないよ…。
私はあなたと、壱馬くんと違う道を選んだはずなのに
どうして行く先々で鉢合わせしてしまうんだろう…。
それがどういう意味なのか、この時の私にはまだ分か
らなかった。
いや、分からなかったというより、その真実に気づき
たくない、これの方が近かったかもしれない。
だってそれを知ってしまったらきっと、自分の気持ち
に歯止めが効かなくなってしまうから…。
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みそじ(プロフ) - ましゅさん» お返事遅れてしまいごめんなさい（ ; ; ）こちらこそ最後までお付き合い頂きありがとうございました！ (2021年3月22日 22時) (
レス) id: 4773dc142a (このIDを非表示/違反報告)
ましゅ - わぁー(;_;)壱馬くんsideとカリンsideありがとうございました！良かったです。改めて完結おめでとうございます☆ (2021年2月28日 22時) (レス) id: ad7747e186 (このIDを非表示/違反報告)
みそじ(プロフ) - ma9さん» お褒めのお言葉ありがとうございます！更新できるよう頑張ります！ (2021年2月12日 10時) (レス) id: 6c1fcd7cbb (このIDを非表示/違反報告)
みそじ(プロフ) - まりさん» コメント&お褒めのお言葉ありがとうございます！ (2021年2月12日 10時) (レス) id: 6c1fcd7cbb (このIDを非表示/違反報告)
ma9 - おまけストーリー面白かったです。サイドストーリー楽しみにしてます。頑張って下さい。 (2021年2月8日 22時) (レス) id: aa709fe039 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みそじ
| 作成日時：2020年10月19日 12時
