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その後、私は部屋には戻らず、
ダイニングテーブルでペンを持ち、
便箋とにらめっこする。
ー壱馬くんへ
買ってきたたい焼きもあるから、食べてね。
ご飯は冷蔵庫に入ってます。
それから、ー
それから…それから…、何か伝えたいのに
その何かが分からない。
謝る？
いや、これは直接言わなきゃ。
だから…他に何を書けばいいんだろ…。
ーーーーー
カチャカチャ
ジャー
「ん…。」
食器の音？
水道の音？
ムクッと上体を起こすと、自分がダイニングテーブ
ルに座ったまま、寝ちゃっていたことに気づく。
体がどことなく痛い。
って、そうじゃなくてと音のするキッチンを見る
と、壱馬くんが食器を洗っていた。
「ぅあ！！」
思わず立ち上がれば、
壱「ぅわ！ビックリしたー…あ、起こした？」
動く手はそのままで、会話を続ける壱馬くんと、壁
にかかっている時計をチラッと見れば時刻はもう５
時近かった。
「おっ、おかえり…。」
昨日の朝のことを思い出して、気まずくなり俯け
ば、足元にブランケットが落ちていた。
壱「そんなとこで寝てたら風邪引くで。」
洗い終わったのか、手を拭きながら言う壱馬くん。
きっとこれをかけてくれたのは、私の目の前にいる
人なんだろう。
私はブランケットを握り締めながら勇気を出した。
「壱馬くん…、ごめんなさい。放置したまま寝ちゃ
ったりして…。」
壱「え、俺そんなことで怒ってないで。」
キッチンから戻って来て、私の方へ来る。
壱「手紙…、置いといたのに何にも言うてくれへん
やん。」
差出人もなかった、あの置き手紙…。
壱馬くんからだって分かっていたのに、確かに私は
優しくされるのが辛くて、お礼も何も言わなかった。
「それは…、ごめんなさい…。」
壱「だから！俺は怒って「それでも！…ありがと
う。」
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みそじ(プロフ) - りりさん» コメントありがとうございます！楽しんで頂けて良かったです！ぜひこれからも遊びに来てください^ ^ (2019年6月8日 11時) (
レス) id: e9f0c68380 (このIDを非表示/違反報告)
りり(プロフ) - 面白いです！続き楽しみにしてます！☆更新頑張ってください！ (2019年6月8日 6時) (レス) id: 399774dd20 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みそじ
| 作成日時：2019年5月27日 10時
