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「そうでしょう?──ポール伯爵」


 オスマンの糸目がちな目が開き、孔雀緑の瞳が覗く。その眼光は、獲物を狙う蛇のように鋭く彼を睨みつけていた。
 ポールは彼の鋭い眼光にビクリと身を震わせながらも、焦るように反論した。


「な、何を言っているのです!私が犯人!?そんな事有り得ない!」
「まあ正確に言えば、今回の首謀者は貴方であり、実行犯は別にいるんですけどね」

「そんなっ……」

 愕然とした表情で言葉を失ったポールは、呆然としたまま兵に連行された。
 「さてと」そう言ってオスマンは、パンと手を叩く。その音で、二人の使用人とローベックは、ポールの出ていった扉からオスマンへと視線を移した。


「これで一件落着……と行きたいんですが、未だ実行犯が捕まえられてないんです」
「ですので、今暫くお付き合い下さい」


 ニコリと綺麗に笑うオスマンは、そう言って後ろに待機していた兵に指示を飛ばす。ローベックはその様子を眺めながら、ふと、縮こまる様に体を震わせている二人の使用人を見た。
 顎に手を当て目を伏せたローベックは、数秒の後、こちらに背を向けているオスマンを一瞥した。


(オスマン殿はまだ指示を出している……なら、この二人に声を──)
「何処に行くん?」


 突然した声に、ローベックはビクリと肩を揺らした。
 声を掛けたのはずっと静観していたコネシマだった。アパタイトの瞳がローベックを見つめ、そのまま後ろにいる二人の使用人に視線を動かした。


「あの二人の所に行こうとしてたんか?」
「え、えぇ。あまりにも震えていたので、見ていられなくて……」
「ふーん」


 そう言うと、コネシマはオスマンの方へ向き、彼の名を大声で呼んだ。オスマンの返事に「もういいやろ」と言った。


「証拠揃ってんねやろ?ならもうええやん。俺眠いわ」
「えぇーんー……まあいっか」

「もうええよ。捕まえて(・・・・)


 それを言った瞬間、ガキンッと激しい金属音が鳴った。
 料理人が隠し持っていたナイフと、コネシマのサバイバルナイフがガチガチと音を鳴らしている。その目は、料理人とは言い難い殺気に満ちた目だった。
 その後ろで、別の使用人がオスマンの方へ突進していく。隠していたダガーナイフを投げるも、オスマンはヒラリとそれを躱す。

 そんな戦闘音が響く食堂に、一人の兵士の震える声が響いた。


「き、緊急連絡!エルリカ様の姿が、客室から消えました!!」


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とうふ(プロフ) - 白猫さん» ありがとうございます!ノロマな更新ですが、これからも応援よろしくお願いします (4月17日 19時) (レス) id: df35f93799 (このIDを非表示/違反報告)
白猫 - 面白くて一気に読んでしまいました!笑 とても面白く想像しやすかったので、楽しく読めました! 更新頑張ってください。応援してます! (4月17日 7時) (レス) id: 324236a98a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:とうふ | 作成日時:2019年11月16日 0時

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