B3-8 ページ34
《この部屋はちょっと贅沢に作ってある。
密封性の高い部屋で、外に空気を漏らさない。
そんな部屋に素敵なものが充満する！
それは罪人を優しくしに導く特性の…__
__……毒ガスだ♡
でも脱出方法が無いわけではないからね？
それに慈悲を込めて、ガスマスクを一つ用意しておいたから頑張って探してくれたまえ。
脱走犯もまた魅力的な罪人。
俺は嫌いじゃない！
でも魅力的になれないならさっさと死んでくれ。
時間を過ぎたらもっと強力な毒ガスをプレゼント！
もうすぐ毒ガスタイム開始！！
それでは楽しんで行ってくれ！》
テレビに砂時計が表示された瞬間、けたたましいサイレン音が響いて、毒ガスが流れ込み始める。
「…どうする？」
「脱出する方法がない訳やないって言っとったから、頑張って探そ」
ショッピに言われて、Aは辺りを見渡す。
その時、すっぽりとガスマスクが顔をはめられた。ショッピが被せてくれたらしいが、少し大きい。
「A、ここで部屋全体を見てて」
「わかった」
小鳥をパーカーの中に入れてガスから守りながら、精神を研ぎ澄ませて、部屋を見る。ショッピは死体のような人形のそばで、何かを解いていた。
「ショッピ、大丈夫？」
「だい、じょうぶ……」
Aはショッピのそばに駆け寄って、ガスマスクを青ざめたショッピの顔に当てる。
「全然、大丈夫じゃなさそう」
「ごめん……その、人形の足と重り……そこにある、天秤に乗せて」
「え………わ、わかった」
Aは言われたとおり、天秤に足と重しを乗せる。人形は触るとべっちょりとしていて気持ちが悪い。思わず顔が引き攣る。
ふたつが水平に釣り合った時、なにかが落ちてきた音がした。顔を上げると、天井にぽっかりと穴が空いているのが見えた。
「ショッピ、上のダクトがあいた」
「……わかった。ガスマスクつけて待っといて」
ショッピはそう言うと、一度深く深呼吸をしてからAにガスマスクを渡し、軽々とダクトに飛び込んで行った。
その華麗な身のこなしを見て、やっぱりショッピは"普通の人"じゃないと再確認する。
普通の人はあんな動きしない。あんなに軽々と天井に飛び込んだりしないし、できない。
『いや、俺がおった組織やと、まだまだ』
今のショッピは凄い。でも、それよりももっと凄い人達がいる組織に身を置いていたショッピ。
(そういえば……ショッピって、何者なんだろ……)
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ネロ - らっぴょこさんさん» 同じく (2021年3月26日 21時) (
レス) id: 60a73795c6 (このIDを非表示/違反報告)
うわばみ��(プロフ) - ルキさん» ありがとうございます！頑張ります！ (2020年10月30日 22時) (レス) id: baf7cd5c38 (このIDを非表示/違反報告)
ルキ(プロフ) - あぁぁぁっぁ好きっ！(唐突)更新頑張ってください！応援してます！ (2020年10月30日 21時) (レス) id: cf78d11b1b (このIDを非表示/違反報告)
うわばみ��(プロフ) - らっぴょこさんさん» そう言って貰えて嬉しいです。これからものんびりですが、頑張ります。 (2020年9月13日 21時) (レス) id: 5c7d5c749b (このIDを非表示/違反報告)
らっぴょこさん(プロフ) - あ、好きです。殺戮の天使もdも好きなので､､、こういうフリーホラーゲームとコラボ(？)してる作品って少ないですので､めちゃテンション上がりました！応援してます！ (2020年9月12日 23時) (レス) id: c590781f3e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うわばみ�� | 作成日時：2020年8月15日 17時
