小指でかわす約束

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パンパンになるまで入れてとんでもなく重くなったスーツケースを引きながら搭乗ゲートまで進む





嫌だ嫌だと思ってたけど時間は止まってくれない訳で、、



涼子さんに応援されて腹を決めたはずなのに




私の性格はどこか往生際が悪い





壱「Aさん！」




先に搭乗ゲートに来ていた川村さん




普通、私のことを待っててくれてもいいのに、、





壱「よかったー。ドタキャンされたらどうしようかと思ってた」





ニコニコ顔で言われる





「そんなことする訳ないじゃないですか。


あと、チケットとかホテルとかおまかせしてしまってすみません。」



壱「あんな、この前も言ったけど気にせんくてええの！
俺かて無理言ったことは分かっとるし」









分かってたのかコイツ






壱「今、すっごい失礼なこと思ったやろ」





え。エスパーなのか？




「なんかごめんなさい」笑






壱「そうそう！

やっと笑顔見せてくれた


Aさんは笑っとった方がええで。


笑う門には福来るや！」








笑






「川村様って面白いですね」





たしかに川村様がいる時は怒ってるか呆れてるかのどっちかだったかも





「これから気をつけますね」






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