小指でかわす約束

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.涼子side




初めてAに会ったのはまだAが施設に入って間もない頃だった




Aは唯一の家族の両親が事故でなくなり親戚からもお払い箱だったそうだ




その時の私はまだ会社を設立してやっと軌道に乗った頃




だから、引き取る訳にもいかず




Aからも




A「私はお母さん達が来るまで待ってるの！」



そう言って振られた。笑







でも、毎日のようにAの所に行ってると1つ気づいたことは




いつも一緒にいる男の子がある日を境にしていなくなったこと






Aはその子のことが大好きだったはずなのに忘れてしまったみたいだけど




私は仕事をしながらその子のことを探した。






そしてその子の里親になった人をようやく見つけると、、、





【川村コーポレーション】





日本のトップ企業の社長だった






何とかしてその子に会ってみたいと思った私はその家に飛び入り営業して




奥様と仲良くなったわけだけど、、、






壱馬くんはあの頃から今でもAのことが好きなんだろうなって思う






じゃなきゃ、あれもとっくの昔に捨ててるはずだものね。




しょうがない。ここは私が壱馬くんに乗っかってあげよう





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