一寸先に鷹の瞳【銀魂】

※ストーカーを見かけたらすぐに110番しましょう。え、それも信用ならない？ じゃあもう無理だ。 ページ9

「んっだよ清水にかよ」

「え、清水さん？」

「和菓子大明神、来たアルか？」

「おー、昨日あいつと飲んでてよ。あいつが払った分の釣り返しとけ、だとよ。なんで俺なんだよ、貰おっかな」

「銀さんの分も払ってくれたんでしょ？ ちゃんとお釣りは返さないと」

「いやぁ、俺が預かったんだし、よくね？ あー良かった、これで今週号のジャンプ買えるわ」

「ちなみに、一週間以内に渡さないとツケ分の内蔵貰うって言ってましたよ」

「良かったアルな、銀ちゃん。これでしばらく禁酒できるアル」

「肝臓も腎臓もやんねーしちゃんと返すからァ!!」

「今日は依頼もないですし、僕もこの間のお礼兼ねて行きますよ」

「私も行きたいネ!! 銀ちゃん、連れてってヨ!!」

「遊びに行くんじゃねぇんだぞ。釣り渡したらすぐに帰っからな」

「はぁーい」


そうして、結野アナの占いをぼんやり見ながらもそもそとご飯を食べる。ご馳走様でした。その後に銀時が食器を片付け、新八は洗濯物を干して神楽は定春にドッグフードをあげていた。銀ちゃんあんかけ作ってヨ、と強請るとそんなもんうちにはありませんと返された。脛を蹴ったら悶絶した。

ドッグフードをあまり食べないときはあんかけを作るといい、と何かのテレビで見たことがあったのだ。何かと食欲旺盛な定春だが、もっと食べてもらいたい。

そうこうしているうちに、片付けを終えた銀時がのそのそと着替え始める。と、そこへ降り立った影があった。天井から万事屋の日常を見守るストーカーくの一、猿飛あやめである。


「銀さん、あの男は誰！？」

「んだようるせーな。まずは挨拶だろうがサヨウナラ」

「おはよう銀さん、今日も愛してるわ♡ いえそうじゃないわ、これは由々しき事態なのよ!!」

「当たり前のように天井から出てくんのは由々しき事態じゃねーのかよ」

「私見てたのよ。昨日、知らない男が銀さんの服を剥いで、あっ……あんなことや、そんなことをしてるのをっ!! どういう関係なの！？ あの馬の骨はどこの骨なの！？」

「あんなことやそんなことってなんだよ。つーか着替えてんだけど」

「銀さんの逞しい身体をじっと見つめて、乱暴に腰を掴んであれよあれよというまに脱がせて!! 裸になった銀さんを見下ろして、新たな拷問具を着せてっ!!」

「あーやっぱ着替えさせてくれたのあいつか。いやー、どうりで寝心地が良かったわけだわ」

「私という女がいながら、どうして平然としていられるの…？」

「いや男だからね」

健全な朝に卑猥なワードを連発する奴にはスパーキング→←明日からダイエットする？ そう言ってこの間もドーナツ食べてたでしょ!!

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