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天然パーマが夢の跡 ページ50

ペン先とインク片手に、ふらふらと辺りを彷徨う。昼飯は食べたが、どうも真っ直ぐ家に帰る気になれない。桂から坂本の話を聞いたからだろうか。

もしかしたらそこらで会えるかもしれない、と望みをかけている。

とそこへ、特徴的な笑い声が聞こえた。


「アハハハハハ!! すまんぜよ、金時ィ。わしゃおんしやのーて、シミーズ君に会いたいきに」

「清水だっつってんだろ!! いい加減俺の名前も覚えやがれテメー」

「シミーズ君ならおると思っちょったきに、ハズレぜよ」

「なんでキャバクラにいると思ってんだよ!! 居ねぇわ居るとしたら人間の形したメスゴリラだわ!!」

「誰がメスゴリラだゴルァ!!」


確実に彼らだ。何故だが、つい先日会った幼馴染も同行しているようだが。

こっそり行ってみようか。野次馬に混ざり、ひょこっと顔を出してみる。


「大体キャバクラなんぞにいる訳ねーだろ。アイツ遊郭どころか風俗にも行ったことねぇんだぞ」

「アハハハ!! そうやったがか? いやー、昔のことはサッパリ忘れちゅう」

「そのまま忘れてくんねーかな、全部。但し俺の名前だけは覚えろ」

「そりゃ無理な話じゃき。おんしが高杉と遊郭で遊女を取り合ったことは忘れられんぜよ」

「もういいかな。このクルクルパーホンット黙ってて欲しいわ」

「銀さん、店の前で騒ぐのやめてくれません? 坂本さんといい、迷惑なんですけど」

「あァ、悪いな。会計はコイツにツケといて」

「明日まできっちり耳揃えて持ってこいや」

「……ハイ」


何やら見目麗しいキャバ嬢に脅されて、天然パーマ達はくるりと踵を返した。

その背を追いかけ、どむっとぶつかり二人の腰を抱いた。


「うぉっ!! て、めっ!! 清水!!」

「おぉ!! シミーズ君やながか!? 久しぶりじゃのう!!」

「清水です。お久しぶりです、坂本さん」

「お前いつからいた?」

「さっき。坂本さんの声大きいからさ」

「アハハハハハ!! こりゃめでたいぜよ!! よォし、もっかいおりょうちゃんに会いに行くとするがか!!」

「バカ、さっきお妙にぶっ飛ばされたのもう忘れたのかよ。バカだろ、コイツの頭鳥以下だよ」

「なんか食べに行く? 僕もうお昼食べちゃったけど」

「キャバクラで辰馬に絡まれてほとんど何も食ってねぇよ。何か奢ってくんない?」

「え、待って。手持ちあったかな」

「そがなこまい(小さい)こと気にせんと、わしが奢っちゃるき」

「マジでか!! 俺イチゴパフェ!!」

「お茶飲みたいです」

この小説の続きへ→←桂とエリザベスと蕎麦とあんみつ



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たまごどーふ(プロフ) - 銀魂の男主小説、最近数少なくなってるので読めるのがとても嬉しいです…更新頑張ってください! (2021年2月19日 23時) (レス) id: 45f2a26062 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:pillow | 作者ホームページ:   
作成日時:2021年1月28日 21時

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