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助けてと、手紙が叫ぶ ページ48

「これって!」

「向こうでなんかあったんだ……だから連絡も遅くて、」


さぁ、と青ざめるAの背を擦る神楽。その傍らで、じっと手紙を見つめていたたまがふと呟く。


「解析モードに入ります」

「え、たまさん?」

「何ダヨ、不審物デモ見ツケタカポンコツ」

「解析完了。こちらの紙ですが、玄楽郷の粉末が付着しています」

「マジで!? なんで分かんの?」

「以前、麻薬患者が出た店舗において薬品の解析を依頼されたことがあります。その時のデータがありましたので、照合いたしました。こちらに付着しているのは、純度100%の玄楽郷です」

「もしかして、道場が……」


カウンターにある電話の受話器を取ろうとするも、それを銀時に止められてしまう。

なぜ、と問う前にやめろと叫んだ。


「なんのために手紙寄こしたと思ってんだ。おめぇの兄弟が、必死に知恵搾って出した助けだ。住職のジジイは外との連絡を一切合切管理されたっていうんだ、こんなテメーらしか分からねぇ手段使った意味、分かんだろ!!」

「じゃあ、どうしたらいいんですか!! 安否も分からない、もしかしたら」

「テメーの兄弟だ、信じられるのはテメーしかいねぇだろ!! もしもの話なんてすんじゃねぇ!!」

「兄弟だから今すぐ声が聞きたいんです!!」

「違う奴らがいるのは明白だろうが!! お前が電話今までかけなかったのはなんでだ? 忙しかったからか?

違うだろ、帰りたくなるからだろ。すぐに駆けつけて、弟も妹も抱きしめてやりてぇからだろ。でもお前がそれをしたら、こいつの意味がなくなんだろうが!!」


バン、と叩きつけた手紙。炙ったSOSが、兄弟たちの必死な救助要請だということを誰よりも分かっていたはずだった。

はっ、はっ、と浅くなる息を堪え、今できることを考える。どうしたら、どうすれば。

銀時は背を向け、スナックを出る。新八はそれに続き、神楽はAに寄り添った。


悔しい。悔しいけど、銀時の言う通りだ。

上京したのが間違いだったのか、弟たちを置いてきたのが駄目だったのか。

悔しさと、沸騰するような怒りが込み上げる。


「いつまでそうしてんだ」


はっと顔を上げると、ヘルメット片手にゴーグルを首から提げた万事屋が待っていた。

たまが封筒に手紙を入れ、Aに差し出す。行ってこい、とお登勢が背を押した。キャサリンも。

ぽいっと放り投げられたヘルメットを受け取り、早く来いヨと神楽が急かす。


「依頼料は、金平糖で頼まァ」

「……はい」

仕事しろチンピラ警察→←駿河からの手紙



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柏餅(プロフ) - 神すぎますゥゥゥ😭 (4月7日 21時) (レス) @page50 id: 55951e8f98 (このIDを非表示/違反報告)
わか - 原作を守りつつ良い感じにキャラと関わる位置にいる感じ!言いたいこと分かりますかね? (2021年7月31日 19時) (レス) id: 44294a6bf9 (このIDを非表示/違反報告)
わか - こういう設定好きです!!キャラとのほどよい距離感というか、食堂で働いてます!とか、保健室の先生です!とか、 (2021年7月31日 19時) (レス) id: 44294a6bf9 (このIDを非表示/違反報告)
ユユユ - めちゃくちゃ面白いです!続き楽しみにしてます!無理せず頑張って下さい! (2021年2月7日 12時) (レス) id: 2ebf8b6b93 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:pillow | 作者ホームページ:   
作成日時:2021年1月29日 17時

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