志村姉弟 ページ13
「新八くん」
「こんにちは。お遣い物ですか？」
「ええ。新八くんも？」
会話は新八と成立しているものの、やはり意識は隣の美人に向けられる。
楚々とした佇まいに、上品な花柄の着物がよく似合う。
にこにこと笑顔を絶やさないその手には、何やら買い物をしたのだろうエコバッグが握られていた。
「あ、紹介しますね。僕の姉です。
姉上、こちらが大前さんです。以前話したでしょう？」
「まぁ、貴女が。
初めまして、志村妙です。いつも弟の新ちゃんがお世話になってます」
「初めまして、大前Aと申します。
こちらこそ、新八くんには色々と教えていただいて……有難い限りです」
「あら、そうなんですか？」
「何分、田舎の出で右も左も分からないもので……新八くんには、色々お世話になっているんです。この辺りの地理も、実は彼に」
「まぁ、新ちゃんがそんなことを……」
なるほど、姉だったのか。確かに姉弟と言われれば、雰囲気が似ていなくもない。2人して穏やかなところは似たところなのだろうか。
途中までの道のりが一緒ということで、そのまま同行することにした。帰り道に不安は無かったが、こうして誰か知り合いといるとやはり心強いものだ。
「じゃあ、ご姉弟で道場を切り盛りなさっているんですね」
「ええ。このご時世でしょう？ 元は100人くらい門下生がいたんですけど、みんないなくなってしまって」
「姉上、見栄張らないでください。そんないなかったでしょウチ」
「廃刀令なんてもの出されましたもんねぇ……ウチも、元はそこそこの人数がいたんですけど、やっぱり出て行ってしまって」
「あれ、無視？ 貧乏道場の見栄っ張り受け入れてくれたの？ スルーされたの？」
「あらまぁ……ちなみに、何の道場を？」
「ウチはちょっとだけ特殊で……剣術と合気道を」
「まぁ、素敵!! なら、Aさんは師範代？」
「一応、そういう形にはなってますね……とはいえ、門下生も家族か親族しかいなくって」
「でも、いてくれただけでもいいものよ。ウチなんて、2人でやっているものだから門下生なんてそうそう簡単に集まらなくって」
「こんな美人さんがいるのに？ 勿体ない」
「そうでしょう？ 少しくらい顔見せてくれたっていいのにって、思っちゃうのよ」
「姉上、謙虚って言葉知ってますか」
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柏餅(プロフ) - 神すぎますｩｩｩ😭 (4月7日 21時) (
レス) @page50 id: 55951e8f98 (このIDを非表示/違反報告)
わか - 原作を守りつつ良い感じにキャラと関わる位置にいる感じ！言いたいこと分かりますかね？ (2021年7月31日 19時) (レス) id: 44294a6bf9 (このIDを非表示/違反報告)
わか - こういう設定好きです！！キャラとのほどよい距離感というか、食堂で働いてます！とか、保健室の先生です！とか、 (2021年7月31日 19時) (レス) id: 44294a6bf9 (このIDを非表示/違反報告)
ユユユ - めちゃくちゃ面白いです！続き楽しみにしてます！無理せず頑張って下さい！ (2021年2月7日 12時) (レス) id: 2ebf8b6b93 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：pillow | 作者ホームページ：
作成日時：2021年1月29日 17時
