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銀髪と長髪 ページ11

「して、男はどんな様子だったのだ」

「あ?」

「貴様が会ったという男だ。症状は、どのようなものだ?」

「あーっと……とにかく力強かったのだけは覚えてるわ」

「筋力増強、脳への作用か……正気を失っていたと言ったな?」

「んぁ」

「ならば、アレかもしれん」


攘夷志士の間でも話題になっている、非合法の麻薬が出回っているという。『玄楽郷』という、以前桂と銀時が関与した『転生郷』の数倍依存性が高い代物だそうだ。

『転生郷』は粉末にして出回っていたが最近では持ち込みも強化され、おいそれとゲートを通過できない状態になっている。

ではどうして持ち込まれたかというと、カプセルに仕込んで体内に保存し検査をクリアするのだという。さらには旅行鞄やトランクにわざわざ切り込みを入れて保管し持ち込むケースも増えたのだと桂は言う。


「手を替え品を替え、麻薬の取り締まりをすり抜けて行くということだ」

「幕府の縄師の名が泣くぜ。言うだろ、調教するときは食い込むくらいがちょうどいいって」

「聞かんな。だが、その浅慮な知恵で江戸が汚染されていることは確かだ。

俺たちも調べているところだが、奴ら中々尻尾を出さん」

「そりゃー出さねぇだろ。真冬のコタツに入り込む猫並みに出てきやしねえ」

「文殊の知恵とはよく言ったものだ。烏合の衆が幾ら集えど、いずれ発覚すること。江戸を陥落せんとする輩は俺が成敗する」

「お前いつから必殺仕事人になったの、転職したか? ペット飼いのヅラになったか」

「ペットじゃない、エリザベスだ」

「そこかよ」


串を皿に置き、すっくと立ち上がる幼馴染を尻目に銀時はお替りを頼む。

忙しーんだねお前とぼやくと、お前は働けダメ人間と詰られた。解せぬ。


「にしても、お前が入れ込むとはな」

「あ?」

「未遂にあったというおなごを助けはせど、気にかけることなどしなかっただろう。余程の手練と見た」

「手練なんてもんじゃねーよ。むしろ田舎出のガキじみた女だわ」

「蕾は手放さないということか、育てる楽しみはあろう」

「源氏物語じゃねーんだよ」

「おなごは男よりも成長が早いと聞く。うかうかしていると掠め取られてしまうぞ」

「寝盗られが趣味のお前に言われたくねーわ」


誰が、あんなおぼこじみた女を。

助けたのは気まぐれだ。それ以外の何物でもない。






「……手、震えてたな」

はじめてのおつかい→←万事屋という男



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柏餅(プロフ) - 神すぎますゥゥゥ😭 (4月7日 21時) (レス) @page50 id: 55951e8f98 (このIDを非表示/違反報告)
わか - 原作を守りつつ良い感じにキャラと関わる位置にいる感じ!言いたいこと分かりますかね? (2021年7月31日 19時) (レス) id: 44294a6bf9 (このIDを非表示/違反報告)
わか - こういう設定好きです!!キャラとのほどよい距離感というか、食堂で働いてます!とか、保健室の先生です!とか、 (2021年7月31日 19時) (レス) id: 44294a6bf9 (このIDを非表示/違反報告)
ユユユ - めちゃくちゃ面白いです!続き楽しみにしてます!無理せず頑張って下さい! (2021年2月7日 12時) (レス) id: 2ebf8b6b93 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:pillow | 作者ホームページ:   
作成日時:2021年1月29日 17時

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