爆豪勝己の暴言日記カップル編 (ページ33)

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まわりは意外と人の気も知らない。ページ33

「お、きたきた。おせーぞ！爆豪！」

何年かぶりに実際に会うあいつは、見違えるほど
顔つきも体つきも大人っぽくなり、すっかり背も伸びていた。

こりゃモテるわ。

『あ～、あたし帰る。』

あいつが来たんだ。気まずい極まりないし、なにより熱愛の話を聞きたくなかった。

手元にあるワイングラスに入っている残りをクイッと一気に飲み干してあたしは会場を出ようとする。

「え、Aもう帰るん？？」

『明日も仕事だしサ。お茶子、今日はありがと』

そのとき、あいつと目が合った。
向こうもこっちを意識してるのはわかってる。あたしもとっさに目をそらす。

「なら俺も帰ろう。」

轟も席をさっと立ち上がる。

「そうか気をつけて帰るんだぞ！！夜道は危ない！」

メガネ。あたしらヒーローだぞ。

あたしは轟と一緒に会場をでた。

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～お茶子視点～

「あの2人お似合いなのにな」

なにも知らないクラスメイトは2人が横に並ぶ後ろ姿をみてボソッと呟く。

「ﾁｯ」

え？いま爆豪くん舌打ちした……？？

「そういえばお二人は同じ事務所でしたわよね？」

ほんとに仲いいんやな、切島くんと爆豪くん

「まーな！事務所でめちゃくちゃいじられてんだぜ、爆豪！！熱愛熱愛ってな」

「切島ァ、ちげェっつってんだろ！殺すぞ！」

「じゃ、なんなんだよ。お前いつもみんなが話を聞こうとするとき、仕事入るんだからよ～」

「そうだぜ爆豪、言えよおおおぉぉ！！あの女優オイラ大ファンだったんだぜコノヤロー！！泣」

「やらしいことか！？」

「テレビに出た時に楽屋に忘れもんしたんだよクソァ！！そしたらあの女が届けに来ただけだわ！」

「でもなんであの人気女優がわざわざ爆豪の家まで自分で届けるんだよ」

「……。しらねェ。」

うそだ！！分かりやす！

でも忘れ物届けに来ただけで、恋愛関係にはないのはマジみたい。
なら早くAと付き合えばいいのに。

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翌朝

あたしはいつも通りあくびをしながら、パトロールをする。

ピリリリリ♪ ピリリリリ♪

『うぃー、なに』

「現在××地区でヴィラン発生！ヒーローデクが戦闘中ですが、民間人が多くいるため戦闘困難だそうです！」

「え、あのAさん聞いてます！？」

あたしは情報伝達部からそのことを聞くと電話をぶちぎって走り始めた。