いつのまにか悪女になってた【歌い手】

3話 ページ4

やっと昼休みだ。
いやー、眠くて眠くて大変だったぁ!寝そうになった時相川君が揺さぶってくれたり肩叩いてくれて助かった〜。イケメンは性格もイケメンでしたわ。

「A〜、いつものとこ行くよ〜」

親友名前が私にそう言う。弁当を持って親友名前の近くまで行く。
いつものとこっていうのはね、中庭の花壇の近くのベンチ。
私達はいつもそこで3人でご飯を食べている。
私と、親友名前と、くろちゃん。
あ、くろちゃんはね、響棗っていう名前で、歌い手の96猫さんなんですよ〜。だから、くろちゃん。

「あ、二人ともやっと来た〜!遅いわ!けど可愛いから許す。」

くろちゃんは頬をぷくっと膨らませて言う。
可愛い。ひたすらに可愛い。

「ごめんごめん、そんなことより腹減った。」

親友名前はそう言うと、ベンチに座り弁当箱を開けた。
私も隣に座り弁当箱を開けると、くろちゃんは若干呆れながらも、私の隣に座った。

「あ、そういえばさ〜、今日朝いきなり悪女なってたんだよね〜。」
「へ〜、そうなんやっては?え?悪女?」

あれ何か思ってた反応と違う。

「えなんでそんなに軽いん?え?そう思っとんのはわしだけ?」
「いやー、私もびっくりしたんだよね〜、なんか教室入ったらAが悪女っぽくなってたんだもん。」
「いやお前も軽いな!」

そうやって騒ぎながらご飯を食べていると、男子がこっちに来た。
あれ誰だろ。見たことあるようなないような。

「くろちゃん!…と、誰?」

いや逆に誰?

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