いつのまにか悪女になってた【歌い手】

13話 ページ14

あのあとは何もなくて、やっと家についた。
親友名前の家は隣のため、自分の家に荷物を置いて、親友名前の家のインターホンを押した。

…しかし、親友名前が出る雰囲気はない。
まだ帰っていないのか、私だったから出なかったのか。
よく分からないが、多分私だったからだろう。
私は家に戻った。

そして、お母さんにちゃんとただいまと言い、自分の部屋まで行き、ベッドに座りこんだ。
もし、桃川さんに言われてやっているのならば、親友名前だって電話ぐらいになら出てくれるだろう。
そして、早速親友名前に電話をかけてみたのだが、
…やっぱり出ない。なら、桃川さんに言われて、という訳じゃないのかもしれない。
ただただ、私が嫌いになったのかもしれない。
なら、こっちからも関わらない方がいいのだろうか。
しかし、私と親友名前は幼稚園の時からの仲だ。
今のような感じのまま夏休みに入ることは避けたい。
だから、あと1週間ほどしか時間はない。明日と、来週。

よし、くろちゃんに協力してもらおう。
私はくろちゃんに電話をかけた。
くろちゃんに事情と、作戦を話すと、快く許可してくれた。
いい友達を持ったものだ、今度タピオカミルクティーでも奢るか。
絶対に親友名前を取り返してやろうじゃないか。

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