昼のカオ ページ41
江口 side
沈黙した状況のなかで、カランと壮馬の飲んでいたお酒のなかの氷が音をたてる。
意表を突かれて、言葉がでない。
*
「………俺は前、公表しようとAにいった。
この先、コイツ以外はあり得ないと思うから。」
斉藤「………"俺は"と言うことは、Aが嫌がったんですね。」
*
無言でうなずく。
なんか意外ですね、と壮馬が呟く。
先ほど言った通り、コイツといる未来しか考えれないし、悪い虫がつかないかなって思って提案した。
………断られたとき、どれほどショックだったことか。
*
斉藤「なんで、嫌がったんですか?」
「………俺のファンのためだ、と。
ファンが付き合ってると言ったら、きっとショックだからと。」
*
もちろん提案したとき、ファンのことを考えていなかった訳じゃない。
ただ、俺は歓迎してくれる人が多いんじゃないかと思った。
………でも、Aはそうじゃない人たちのことを思った。
すべての人がすべて喜んでくれたり、それでも応援してくれる
………とは限らない。
過激派てきな人ももちろんいるわけで………。
*
斉藤「………そーなんですね。」
「………だけど、虫がつくくらいながらいっそのこと公表したいよ。」
斉藤「でた、江口さんの溺愛。」
*
苦笑いをする壮馬。
時計を確認すると、もう夜は遅い。
机の上にお金を置き、Aをおんぶする。
お金いらないですよ、と壮馬は言うがここまでお世話になっておいて払わないわけにはいかない。
お店の暖簾をくぐり、表通りでタクシーをひろう。
タクシーのシートに爆睡のAを下ろす。
住所を伝えて、東京のネオンの輝く町並みを横目で見ながら帰路についた。
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ましゅまろ - ふぅぁっすたぁぁぁぁぁ…(?)もう無理心臓どくどく…えぐぅ尊いよぉ…… (2022年3月24日 8時) (レス) @page26 id: 020804db55 (このIDを非表示/違反報告)
沙月(プロフ) - ちょっとやめてくださいよ!が、えぐボイスで頭のなかに流れてきた。 (2019年5月25日 21時) (レス) id: b7d8d46a43 (このIDを非表示/違反報告)
木綿(プロフ) - 菜々さん» なるほどです!続編も読ませて頂きました!楽しみにしています! (2019年5月15日 20時) (レス) id: c57b2ce0fd (このIDを非表示/違反報告)
菜々(プロフ) - 木綿さん» ありがとうございます!!ずっと下書きのままにしてありましたので…続編でもよろしくお願いします。 (2019年5月15日 20時) (レス) id: 5b4c966665 (このIDを非表示/違反報告)
菜々(プロフ) - 夏來さん» 遅くなってごめんー!!まじで亀更新 (2019年5月15日 20時) (レス) id: 5b4c966665 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:菜々 | 作成日時:2018年9月4日 16時