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｢亮平くんとは高校一年生の時に同じクラスだったんだよ｣
｢Aは今より人見知り酷かったから、ちゃんと話せたの二学期くらいだけどね、笑｣
笑う亮平くんに、バラされたと落ちこむ私
｢でも本当に私ぼっちだったのよ、亮平くんと話すようになるまで｣
｢ぼっちっていうか一匹狼って感じ。ひとりが好きですみたいなオーラ出てたもん｣
｢出てないよ！めちゃくちゃ友達ほしかった！！｣
ひとりが好きなんだと思ってた、と仲良くなった人に何度も言われた。
人見知りが酷すぎて雰囲気がそうなってしまっていることは反省している。
｢あ〜、でも分かるかも。俺もAちゃんって人とあんまり関わりたくない子かと思ってたもん。わら｣
｢え、深澤くんまで……｣
｢私は中学からAと一緒だから分かんないけどよく言われてるよね、それ｣
深澤くんにまで指摘されて落ち込む私を見てケラケラとカナが笑う。
｢でもA、友達いないのに先生とはめちゃくちゃ仲良く話してて、笑｣
｢丁度私が職員室で担任にマシンガントークしてるときに亮平くんが授業の質問しに来たんだよ｣
｢カオス！わら｣
｢そこで担任の先生に『ぼっちだから話してやって』って言われた、笑｣
当時はそんなことを言い出した担任は悪魔か何かかと思ったけど、今では感謝しかない。
照は、何回もその話聞いた、と言いたげな表情で退屈そう。
｢大学でも最初ぼっちじゃなかった？｣
｢渡辺くん！？｣
突然切り込んできた渡辺くんに思わず大声を出してしまった。
さっきまで退屈そうだった照にまで爆笑されている。
｢一年の頃の授業でグループにならなきゃいけないときにひとりで余ってたよね｣
｢なんで覚えてるの…？｣
私の一年の頃の一番の辛い黒歴史とも言える出来事を渡辺くんに覚えられてるのは辛すぎる。
奈子は覚えてなかったから安心してたのに。
｢あれか、荒れてたよねあの日、笑｣
｢急に楽しそうにするのやめて照｣
その日は授業後に北斗と会う日だったから、荒んだ感情のまま会いたくなくて授業終わって偶然会った照に愚痴を聞いてもらった。
でもそれが色々拗れてちょっとだけ北斗と喧嘩っぽくなったっけ。
…また自然と北斗のことを思い出してしまった。
｢Aそれ飲み終わった？次頼む？｣
｢あ、うん、同じのにする｣
察したのか、偶然かは分からないけど、亮平くんが話を変えてくれる。
…ありがとう、と心の中で呟いた。
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作者名：オユ | 作成日時：2021年2月24日 0時
