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「ん……？」
懸命に脳を回転させていると、一枚の紙がヒラヒラと宙を舞い、やがて地面に着地した。
「これはっ……！」
紙には一輪の白い薔薇が添えられてあり、文面の最後には�牴�盗キッド�瓩諒源�。
その紙には、こう記されていた。
4月19日
横浜港から出航する
Qセリザベス号船上にて
本物の漆黒の星を
いただきに参上する
怪盗キッド
どうやら今夜の犯行は、本当に下見だったようだ。
それにしても、彼はなかなか手強そうな相手だ。
だが、やられてばかりではいられない。
次こそは絶対に捕まえてやる……。
「……？ Aちゃん、今日は頭に薔薇なんか付けてきたのか？」
「はぇ……？」
すると、中森警部から声をかけられた。
思いもよらぬその問いに、思わず変な声が出てしまう。
あたしは薔薇なんか付けるほど、お淑やかな人間じゃないぞ？
指摘された通り自身の頭の上に手を置いてみると、身に覚えのない感触があった。
「ピンク色の、薔薇……」
身に覚えのないそれを髪から抜き取ると、その正体は可愛らしいピンク色をした小さめの薔薇であった。
今の状況からして、こんなものをあたしの頭にくっつけていった奴は、一人しか思い浮かばない。
「あの怪盗の仕業か……」
それにしても、いったいいつのタイミングであたしの髪に差したのだろう。
まったくもって気が付かなかった。
探偵として、気が付けなかったことに少々気落ちしてしまう。
「こんなの髪に差されてたのに気付けなかったとか、悔しすぎるんだけど……。ほんとに馬鹿にされた気分……」
「その気持ちは分からんでもないな。しかし、まぁ、Aちゃんは探偵といってもまだ高校生なんだから、そう気にしなくてもいいと思うがなぁ」
思わず零した不満に、すかさずフォローを入れてくれる中森警部。
以前から何度か事件現場などで言葉を交わしたことがあったが、この警部さんは人情味の溢れる本当に良い人だと思う。
前に、中森警部にはあたしと同い歳の娘さんがいると聞いたことがあったため、きっと素敵なお父さんなんだろうな、と家での中森警部を想像し勝手に微笑ましくなった。
今度、娘さんに会わせてもらえるか聞いてみよう。
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みるみ(プロフ) - ざとー鯨さん» コメントありがとうございます (^^) 私もこちらの作品は必ず完結させたいと思っているので、まだ先になりそうですがきちんと更新していく予定です。それまでお待ちいただけると嬉しいです (TT)♡ (2022年8月26日 21時) (
レス) id: e84a88fe80 (このIDを非表示/違反報告)
みるみ(プロフ) - noppiさん» コメントありがとうございます (^^) こちらの作品は、私生活が落ち着いてから更新していこうと考えています。もう少し先になりそうですが、お待ちいただけると嬉しいです (TT)♡ (2022年8月26日 21時) (レス) id: e84a88fe80 (このIDを非表示/違反報告)
noppi(プロフ) - 続きも見たいです(*^▽^*) (2022年5月5日 14時) (レス) @page19 id: a056ba0898 (このIDを非表示/違反報告)
ざとー鯨 - ぜひぜひ完結させてほしいです！更新頑張って下さい！ (2021年8月8日 5時) (レス) id: e25b0a7159 (このIDを非表示/違反報告)
雨乃。(プロフ) - 把握！ヤンデレも書いてほしいな(え) (2021年7月24日 22時) (レス) id: d16cd174f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みるみ | 作成日時：2021年6月23日 17時
