第266話🦇庭園の魔獣 ページ27
*ミラ side*
翌日―――――
「ミラ〜、
「あー、ごめん。ショッピ先輩と一緒にピコの様子見に行く約束してんのよ」
放課後になり、アタシは声をかけてきたシャオロンにそう答えた。
「そうか……ならしゃーないな。お前とショッピくんの分まで、俺らで頑張るか〜」
「ん、よろしく頼むわ」
カバンを持ってひと足早く教室を出て、ショッピ先輩と合流するため２年塔へと足を向ける。
すると、２年塔から慌てた様子で飛び出してくるショッピ先輩と鉢合った。
「わッ、ショッピ先輩!? どないしたんですか、珍しく慌てて……」
「あッ、ミラさん……！」
アタシに気付いて一度足を止め、ショッピ先輩は息を切らしながら告げる。
「じ、実は…庭園にデッカイ魔獣が現れたって噂になってて……。もしかしたら、ピコかも……！！」
「えッ!? それ大変やないですか！！」
瞬時に事態を把握し、アタシはショッピ先輩と共に庭園へと走った。
ー＊ー＊ー＊ー
「先輩ッ、あそこ！！」
アタシが指差した先には、ダリ先生とスージー先生が立っていた。その目の前には、巨大
「待ってください先生！！ ちゃうんです、ソイツ悪い子やなくて！！ だから、殺すのだけはどうか―――……！！」
ショッピ先輩が手を伸ばした先には……右目に傷のある、超デカイ
……いや、さすがに一晩であのかわいいピコちゃんがこうはならんやろ。大きさ倍以上あるで？？
「先輩、これは……」
「ピコ……じゃない!?」
さすがにショッピ先輩も気付いたらしく、ギョッとして立ち止まった。
「ふいっ？ どうしたの、ショッピくん。ミラさんも……。この魔獣に何か心当たりでも？」
「いや〜……魔獣違いでしたね、サーセン」
不思議そうなスージー先生に苦笑いで答えたその時―――ショッピ先輩が、空から飛んできた大きな塊に押し潰された。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 98人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：空文 晴霧 | 作成日時：2022年8月22日 9時
