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第229話🦇優しい先生 ページ38

*ミラ side*

「シュピーゲル……ようやく見つけたぞ」

アタシの目の前まで来るなりものすごい形相で見下ろしてくるブルシェンコ先生に、アタシは素知らぬ感じでニッコリと笑う。

「どーも先生! 何かありました?」

「理事長から話は聞いた……お前も、魔具研の一件に関わっていたそうだな」

あー……やっぱその話かぁ。

「……ええ、まぁ。やむを得ず?」

「嘘をつけ!! お前のことだから、どうせ自分から首を突っ込んだのだろう!」

うひー、お説教きましたわーw

「まったく…教師にも頼らず、危険なことばかりして……」

そこからまたいつもの長々説教が続くのかと思いきや、ブルシェンコ先生は深々と溜め息をついてこう告げた。


「だが……―――怪我が無くて、本当に良かった」


「……………え」

その思いがけない言葉に、アタシは思わず呆気(あっけ)にとられてしまう。

「あ、あのー…怒りに来たんじゃ……?」

「当然、それもある。間違ったことをした生徒を(しか)るのは、教師の務めだからな。……だが、それ以上に私は…―――大切な教え子であるお前に大きな怪我が無かったことを、心から喜びたい」

「ッ……!」

こんな問題児のアタシを…大切な教え子、なんて…ホンマ、変な先生……。

……でも、やっぱアタシは…この先生のことが好きなんやわ。

「……ありがとうございます。今回ばかりは、さすがにやりすぎやったなと思ってますんで」

「……わかっていればいい。ただし、もう二度とこんな無茶をしないように。お前たちは学生なのだから、ちゃんと教師を頼ることを覚えなさい」

「はーい。んじゃ、これからは遠慮無く頼りまーす♪」

「……何か含みを感じるのは気のせいか?」

素直なアタシを警戒しているのか、ブルシェンコ先生は苦々しい顔をする。

「気のせいですって〜w」

「それならいいが……とにかく、ゆっくり休んで疲れを取るように。また通常授業が始まるからな」

「うへ〜……テンション下がること言わんといてくださいよぉ」

「知るか」

隠すこと無く嫌な顔をするアタシを素っ気なくあしらい、ブルシェンコ先生は去っていった。

「……でも、なんだかんだ心配してくれるんよなぁ」

彼の中にある確かな優しさを目の当たりにし、アタシは自然とニヤけてしまうのだった。

第230話🦇祭りの後のご招待→←第228話🦇ざまぁみろ



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わらび - レッツゴー怪奇団・・・? (2023年1月30日 15時) (レス) @page11 id: f5229e680c (このIDを非表示/違反報告)
空文 晴霧(プロフ) - ルリさん» ありがとうございます! 引き続き、ぜひぜひ楽しんでください(*´∀`*) (2022年8月16日 15時) (レス) id: 623713d1fa (このIDを非表示/違反報告)
ルリ - 続編おめでとうございます!これからも読ませていただきます! (2022年8月16日 14時) (レス) @page29 id: ff4aa6de6f (このIDを非表示/違反報告)
空文 晴霧(プロフ) - ぺぺさん» ありがとうございます!! いかにオリ主ちゃんと原作ストーリーを上手く絡めるか、めちゃくちゃ悩んでひねり出してるのでそう言っていただけてすごく嬉しいです(*´∀`*) (2022年8月8日 23時) (レス) id: 623713d1fa (このIDを非表示/違反報告)
ぺぺ - 続編おめでとうございます!!いつも話の作り方上手ですごいです…✨️これからも楽しみにしてます!応援してます!! (2022年8月8日 21時) (レス) @page2 id: c8549fa0cb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:空文 晴霧 | 作成日時:2022年8月8日 18時

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