【魔主役】鏡使いの悪魔学校生活:VOL.5【魔入間】

第224話🦇先輩の野望 ページ33

*ミラ side*

「で？ お前らはどうなん。何かやりたいことあるんとちゃうか？」

シャオロンに尋ねられ、アタシとショッピ先輩は顔を見合わせる。

「……先輩、お先どーぞ」

「……はぁ。そうですね、僕の野望は……」

アタシが促すと、ショッピ先輩は自分の手にあるビデオカメラに視線を向けて答えた。

「……このビデオカメラを、アホな悪魔たちの動画でいっぱいにすることですかね」

その画面に映っているのは、幻術帽子を被ってはしゃぎまくる4人の姿で。

「みんなを見てると楽しいですから、動物園みたいで」

……なーんか、蚊帳(かや)の外って感じの言い方やなぁ。

なんて思っていると、シャオロンがバシバシとショッピ先輩の背中を叩いて笑った。

「な〜〜に自分だけ檻の外に居る気になっとんねん！ お前も天才アニ魔ルズの一員やろ！」

そのシャオロンの言葉にクスッと笑みをこぼし、アタシも言ってやる。

「そーですよ先輩！ このアタシが、傍観者でいることを許すと思います？」

ニヤッと笑ってやると、ショッピ先輩は苦笑混じりに溜め息をついた。

「まったく……困った後輩たちやわ」

そう呟くショッピ先輩を見て、アタシとシャオロンは顔を見合わせて笑い合った。

「……ほら、僕は答えましたよ。ミラさんの野望も聞かせてください」

「せやせや！ お前の野望、ずっと気になっててん！」

……野望、か。

前のアタシなら、聞かれたとしても答えることができなかっただろう。

けど……今のアタシには、胸を張って叶えたいと言える野望がある。

皮肉な話やけど……アンタのおかげやで、キリヲ先輩。

ふっと微笑し、アタシはゆっくりと口を開いた。



「アタシの野望は―――」

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