第218話🦇鏡少女、初めての“野望” ページ27
*ミラ side*
「野望……？」
聞き返してくるキリヲ先輩に、アタシはスーッと息を吸い込んでから答える。
「アンタは、今の魔界を壊すことを野望とした。けど、アタシは……逆や」
―――今までは、野望なんて持つ気は無かった。
どうせ、今のアタシが何を願ったって……全て無駄だと、そういう“運命”だと諦めていたから。
けど…
「アタシは―――今の魔界を守りたい。仲良い奴らと馬鹿やって、笑い合える……そんな日常を、守る。……それが、アタシの“野望”や」
ニヤッと笑って言いきってやると、キリヲ先輩は深々と溜め息をついた。
「何やねん、それ…君とも似てるとこあるかもしれんと思ってたのに…全く真逆やんか……」
「せやから言いましたやん？ 『アタシとアンタは決定的に違う』って」
「あ〜もう……嫌いやわ、君のこと」
「お互い様やろ。アタシも、アタシの野望を壊そうとしたあんさんが嫌いですわ。……だから今回、アタシはアンタの邪魔をした。これでわかってもらえました？」
ニッコリと笑ってやると、キリヲ先輩はまたもや溜め息をついてそっぽを向く。
「……ほんま、嫌い」
「はいはい」
もはや隠す気の無い彼の言葉に苦笑を漏らしたその時、この部屋のドアがバンッ！！と開かれた。
「あれ、サリバン様」
「おや、シュピーゲルのご令嬢じゃないか。どうしてこんな所に？」
そこから現れたのは、理事長・サリバン様と教師数人。
「まー、いろいろありまして……詳しいことは、この
キリヲ先輩を指差して示した後、床に寝転がっているイルマに視線を向けて教えてあげる。
「……そっか。よくわからないけど、孫がお世話になったみたいだね」
「大したことはしてませんよ。それじゃ、アタシはこれで。大事な仲間を待たせてしまってるんで」
そう言うと、サリバン様は特にアタシを引き止めることも無く、笑顔で見送ってくれた。
その部屋を去る間際、キリヲ先輩のほうを
「またな、ミラさん」
そう言って微笑みかけてきたソイツに、アタシはべーッと舌を出して応えてやった。
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わらび - レッツゴー怪奇団・・・？ (2023年1月30日 15時) (
レス) @page11 id: f5229e680c (このIDを非表示/違反報告)
空文 晴霧(プロフ) - ルリさん» ありがとうございます！ 引き続き、ぜひぜひ楽しんでください(*´∀｀*) (2022年8月16日 15時) (レス) id: 623713d1fa (このIDを非表示/違反報告)
ルリ - 続編おめでとうございます！これからも読ませていただきます！ (2022年8月16日 14時) (レス) @page29 id: ff4aa6de6f (このIDを非表示/違反報告)
空文 晴霧(プロフ) - ぺぺさん» ありがとうございます！！ いかにオリ主ちゃんと原作ストーリーを上手く絡めるか、めちゃくちゃ悩んでひねり出してるのでそう言っていただけてすごく嬉しいです(*´∀｀*) (2022年8月8日 23時) (レス) id: 623713d1fa (このIDを非表示/違反報告)
ぺぺ - 続編おめでとうございます!!いつも話の作り方上手ですごいです…✨️これからも楽しみにしてます！応援してます!! (2022年8月8日 21時) (レス) @page2 id: c8549fa0cb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：空文 晴霧 | 作成日時：2022年8月8日 18時
