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第173話🦇非常勤講師の想い ページ30

*ラッダァ side*

「いやー、立派なもんできたやないですか!」

あれから数日経ち、ついに新コースが形になった。

完成した鏡だらけのコースを眺め、ミラは満足そうに笑う。

「うん、ホントにすげぇのできちゃったよ。……ただ、今更だけど…これ絶対予算オーバーしてるよなぁ……」

ミラに言われるがままコース作りに取りかかったものの、思った以上に豪勢なコースになってしまった。

「俺のポケットマネーで足りるか……? いやでも確実に嫁に怒られる……」

ブツブツと嘆いていると、隣からミラにこう告げられた。

「あ、そないに心配せんでも大丈夫ですよ。鏡の費用と取り付け費用は、全部シュピーゲル持ちなんで」

「……えッ」

初めて聞かされた事実に、俺はガバッと顔を上げる。

「そうでもなきゃ、ここまで無責任に推し進めてませんってw アスレ師団(バトラ)が負担するのは実質アスレチックの仕掛け分だけなんで、それなら予算で足りますでしょ?」

「そ、そりゃあまぁ…足りるどころか余りが出てくるくらいだけど……い、いいのか?」

「ええんですよ。この師団(バトラ)のおかげで、前はおもろい体験できたし! そのお礼も兼ねてのことなんで」

ニコニコと語っていたミラだったが、ふっと表情を一変させて呟く。

「ま、家の連中はうるさかったけどな……」

その初めて見るような暗い顔を見て、俺は言葉を選びつつ口を開いた。

「……じゃあ今度は、お前が困った時は俺が力貸すよ」

「え……?」

こちらを見やった彼女に、俺は笑って見せる。

「生徒に世話になりっぱなしじゃ、先生としてかっこつかないからな。だから……もし何かあったら、いつでも来い。俺が力になってやる」

「ッ……! んふふっ……ありがとうございます、先生。頼りにしてますわ」

「おう、任せとけ」


―――俺はお前のこと何も知らないし、担任の先生でもないけど……これでも結構、お前のこと気に入ってるからな。

だからこそ、俺はお前の力になりたい。1人の講師として……大人として。

だから……どうしようもなくなったその時は、迷わず俺に助けを求めろよ。

たとえお前がどんな状態だったとしても……絶対に、助けてやるからさ。

それが……俺がお前にしてやれる、唯一のことだ。

第174話🦇来たれ、師団披露!!→←第172話🦇彼なりの気遣い



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空文 晴霧(プロフ) - くろほたるさん» こちらこそ素敵な感想ありがとうございます!! そうなんです、一方的じゃなくて互いに大きな存在となってるんですよ…!!! そう言っていただけると、頑張ってオリジナルストーリーを書き上げた甲斐があります(*´ ˘ `*) (5月21日 7時) (レス) id: 623713d1fa (このIDを非表示/違反報告)
くろほたる(プロフ) - お互いがお互いを無意識に救いあっている💣🪞がなにより愛おしいです!!!!この絡みでオリジナルストーリーを作って頂き本当にありがとうございます…!!!! (5月21日 6時) (レス) id: 917d162833 (このIDを非表示/違反報告)
空文 晴霧(プロフ) - 暁さん» 私もそう思いながら書きました…!!! 喜んでいただけて何よりです!! (2023年3月30日 21時) (レス) id: 623713d1fa (このIDを非表示/違反報告)
- オうふっ...ゾムさんとの絡みてえてえ...っ! (2023年3月30日 13時) (レス) @page20 id: 1fc9dc00b9 (このIDを非表示/違反報告)
空文 晴霧(プロフ) - すずねこさん» かわいいですよね…!!!(激しく同意) (2022年11月26日 16時) (レス) id: 623713d1fa (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:空文 晴霧 | 作成日時:2022年7月18日 13時

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