第754話🦇隠したい能力 ページ38
*ココ side*
「ココくんの家系能力って何なん!?」
純粋な興味として尋ねてきたであろう彼女に対し、私は返答に詰まってしまう。
「あ…えっと……」
昨日の様子を見た限り、仮に私の家系能力のことを知ったとしても
そのせいで何も言うことができずただただ押し黙っていると、ミラさんはおもむろに手を前に出して口を開いた。
「あ、ごめん。やっぱええよ、言いたくないなら」
「……えッ?」
あっけらかんとしたその物言いに意表を突かれ、パチクリと目を瞬かせて彼女を見つめる。
そんな私の視線を受けながら、彼女はへらりと笑って答えた。
「あんさん、家系能力あんまし
ゴホンと咳払いし、切り替えるように彼女は告げる。
「とにかくッ、隠したいなら隠しっぱなしで結構! 詮索したりもせえへんから、安心してや」
「い……いい、のか?」
家系能力をあえて隠そうとするなんて、気にならないわけがないだろうに……。
そんな私の考えを読んだかのように、ミラさんは笑みを浮かべたまま続けた。
「そらまぁ、気にならんって言うたら嘘になるけど……誰しも、詮索されたくないことの1つや2つあるもんですし? アタシもそういうのされたら
「……そう、か」
何事にもズカズカと踏み込みそうなイメージが彼女にはあったが……案外、まともなところもあるようだ。
「あ、ココくんに興味が無いわけやあらへんで? むしろその逆というか……そや、1個質問させてくれへん!?」
唐突なその言葉に動揺しつつも、「な、何だ?」と尋ねてみる。
「今度の収穫祭では、その秘密の家系能力は使うつもりなん?」
「……!」
彼女のその問いかけ方に、探るだとかそういういやしい感情は見受けられなかった。
ただ純粋に、興味本位として聞いているような……そう感じられたからこそ、私は迷うこと無くその質問に答えた。
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空文 晴霧(プロフ) - ぎおののーとぱそこんさん» コメントありがとうございます! アズくんとの絡みは私もめちゃくちゃ楽しんで書いてます(笑) ファンクラブ立ち上げましょう!!\( `꒳´ )/ これからも応援よろしくお願いします! (2023年4月7日 9時) (レス) id: 623713d1fa (このIDを非表示/違反報告)
ぎおののーとぱそこん - 二回目のコメント、別機種から失礼します〜ミラちゃんと魔主役もやが、魔入間たち(とくにアズ君)の絡みが…神…。ミラちゃんと我々怪盗団…最高っす…悪魔ミラちゃん、性格が素晴らしい…ミラちゃんファンクラブ立ち上げたいっすわ…。陰ながら更新応援してます!! (2023年4月7日 3時) (レス) @page3 id: 1e15dc8a80 (このIDを非表示/違反報告)
空文 晴霧(プロフ) - シオンさん» ありがとうございます!! ギャップの女・ミラちゃんですからね( *¯ ꒳¯*) 収穫祭編も気合いを入れて書きましたので、皆様にお披露目できる日が私も楽しみです(*´∀`*) (2023年3月27日 16時) (レス) id: 623713d1fa (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - 収穫祭で悪周期ミラさんが見れるのでは?と期待をしております!ミラさんの無邪気さと悪魔らしさのギャップでいつも心揺れてます〜!更新頑張って下さい! (2023年3月27日 15時) (レス) @page10 id: 925a09eca2 (このIDを非表示/違反報告)
空文 晴霧(プロフ) - バー子さん» ありがとうございます!! どんどん匂わせていきますので、ご期待ください( *¯ ꒳¯*) (2023年3月26日 21時) (レス) id: 623713d1fa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:空文 晴霧 | 作成日時:2023年3月17日 19時