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「れぇん。」
「ん、よお我慢したなぁ。頑張ったな。偉かったで？」
紫耀は当たり前の様に廉の膝の上に対面に跨って座って。
暫くもぞもぞと体勢を整えた後、ギュウっと廉に抱き付いて顔を埋めた。
「うー･･･。」
そして腕の中に収まった紫耀を守る様に、廉の手が優しく包み込む。
「ちょっとこのまま暫くゆっくりしよか？」
「ん。」
廉はそんな紫耀の背中を優しく撫でて。
まるで泣いている紫耀を慰めているみたいだった。
まあ、紫耀はそんな事で泣いたりはしないんだけど。
メンバーの前では、弱った所をそんなに見せない紫耀だから。
でも、今日はライブ終わりで浮かれてた所に不意打ち食らって、精神的に参ってるみたい。
こんな風になる位･･･。
そんな紫耀の事を、廉は小さい子供をあやすみたいに身体をゆらゆらと揺らしながら慰めて。
時々背中を優しくトントンと叩いてあげて。
ずっと優しく「大丈夫、大丈夫」って言ってあげていた。
何かもう、ほんとに紫耀のママみたい。
暫くそうしていると、ちらっと見えた紫耀の顔は随分と穏やかになっていて。
もう今にも寝ちゃうんじゃないかってくらい。
廉の腕の中で安心してるんだろう。
だって、大好きな人に抱き締められて、守られているんだもん。
優しい腕に抱かれて、優しい声を掛けられて。
酷い言葉で傷付いた心が癒されていくよう。
俺達メンバーは、そんな二人の邪魔にならないように、なるべく静かにしていた。
いつもだったらライブ終わりなんて、テンション上がって皆ワイワイ騒いでるんだから。
だけど今日は紫耀の為に。
皆が紫耀の事を想って･･･。
「そろそろ部屋戻ろうか？時間も遅いし。紫耀も寝ちゃいそうだし。明日もあるしさ。」
神の言葉で結構な時間が経っていた事に気付く。
「せやな。紫耀？そろそろ部屋戻るで？」
「んー･･･。」
廉の言葉に紫耀はまだ動きたくないみたい。
「部屋戻ってからゆっくりしよ？お前まだシャワー浴びとらんやろ？さっぱりしよ？」
「廉も一緒。」
「俺は浴びてもうたもん。」
廉と神は、ライブ終わってすぐにシャワー浴びちゃったんだよね。(潔癖症の二人だから)
「やだっ、廉も一緒が良い。廉と一緒に入るのっ。」
駄々っ子みたいに愚図りだした紫耀。
こうなるとちょっと紫耀は面倒臭いんだよね。
自分の思い通りになるまでずっとゴネ捲るんだから。
「もう、しゃあないなあ。」
それを分かっているからか、廉が早々に折れて。
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弥勒(プロフ) - ちゃ・むさん» 弥勒の作品を読んで頂き有難う御座います。『Shape of love』は今迄と違う設定で受け入れられるか不安でしたが、気に入って頂けたようでホッとしました。続編も考えていたので書いてみようかと･･･。ただリクエストが溜まっているので気長にお待ち頂ければ幸いです。 (2022年7月28日 0時) (
レス) id: 12c1df49ab (このIDを非表示/違反報告)
ちゃ・む(プロフ) - 初めまして！いつも楽しく短編集全て拝見させて頂いています。Shape of loveの設定・お話が好きなので2人のその後が読みたいです…！お忙しいとは思いますがタイミングがあれば是非検討していただけると嬉しいです！今後も応援しております！ (2022年7月21日 23時) (レス) @page19 id: 951fa2cf1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：弥勒
| 作成日時：2022年7月3日 0時
