Home Sweet Home ３２ (ページ38)

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辛そうな顔する神。

俺は偶々強くぶつかったんかな？ぐらいで別に何も気にしてんかったんやけど。

「俺は廉に嫉妬してたんだ。」

「嫉妬？」

神の口から思いもせん言葉。

「うん。人気のある廉に嫉妬してた。俺と親友になろうって言ってくれてた廉に。だって･･･デビューが決まって、いつの間にか廉の人気が凄くなってて、何だか俺だけ置いて行かれたような気がして･･･。」

「俺はそんなん･･･。」

俺の人気が特別多かった訳や無いし、別に神を置いていくとか、そんな事考えた事も無い。

「そうだよな。廉は何にも思って無かったんだよな。それなのに、俺が勝手に一人で僻んで、嫉妬して･･･あの頃はKing&Prince(グループ)になったばかりでさ、それ迄俺達Mr.KINGとPrinceに分かれてたじゃん？その頃KINGに比べてPrinceはあんまり人気が出なくてさ。仕事もKINGに比べてあんまり呼ばれなくて。それで俺、物凄く焦っちゃってたんだよな。同じグループになっても他のメンバーに負けたくないって。特にKINGには負けたくないって。KINGの中ではさ、廉が立ち位置的に一番俺に近い感じだったから。だから余計にさ･･･あの時は･･･本当にごめん。」

物凄く申し訳無さそうに反省しているような神。

「ええよ、もう。俺は最初から別に気にしとらんかったから。」

「･･･そうなんだよな。あの時廉は俺に何も言わなかったもんな。それどころか前と何も変わらないみたいに接してくれて･･･それで、俺の汚い嫉妬なんかも全部流してくれた廉に、俺はいつの間にか･･･。」

真っ直ぐに神に見つめられる。

「いつの間にか･･･俺、廉の事･･･好きになってた。」

「ふはっ、それは、ありがとありがと。改まって言われると何や恥ずいな。」

真っ直ぐに神に「好き」って言われて、ちょっと照れてしまう。

「あ、ちょっと、違うから。」

すると焦ったように神が否定する。

「え？何よ、違うって。」

「廉が思ってるような好きじゃないから。」

「え？どういう事？」

神が言うとる意味が分からんかった。

「俺が廉を好きって言うのは、恋愛対象としてだから。」

「･･･は？」

「だから、俺は廉の恋人になりたいって思ってるの。」

「こ、恋人？」

神の口から出る言葉に思わず声が裏返ってしまった。