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あとはもう、体力の無い廉が出来る事と言えば。
身体に負担の掛からないような体位にして貰うとか。
紫耀をすぐにイカせられるようにテクニックを磨く事ぐらいしか･･･。
「･･･俺、心底廉に同情するわ。」
「え？何で？何が？」
まあ、こいつに何言っても無駄だよな。
それもこれも、全部廉の事を愛してるからだ。
愛し過ぎるから廉は大変なんだろうけど。
「兎に角、程々にしてやれって。気を付けてやんないと、廉の奴、その内倒れちまうぞ？」
「う･･･それは分かってるんだけど･･･。」
紫耀だって自分でもよく分かってるみたいだ。
でも、廉の事が好き過ぎて自分を抑える事が出来ないんだろう。
大体普通はさ、ある程度付き合って時間が過ぎれば、気持ちも少しは落ち着いてきたりするんだろうけど。
あの二人は付き合うまでにそれは色々あったからな。
物理的に距離が出来てしまったり。
心理的に距離が出来てしまったり。
だからそれまでの時間なんか関係無いみたいで。
人前ではそんな姿は見せないけど、ずっとラブラブなまんまみたいだし。
まあ、俺と玄樹もだけどね。
「大好きだからさ･･･廉の事･･･ほんとだったら片時も離れたくないんだ。ずっとくっ付いてたい。それなのに･･･廉はいつも岸君とかさ･･･。」
そうなんだよな。
紫耀と二人きりの時以外の廉は、いつも岸君にべったりで。
それは俺が恋人だったとしたらやっぱり嫉妬してしまうだろうくらいで。
「んー、気持ちは分かるけど･･･もっと廉を信用してあげたら？廉は紫耀の事物凄く好きだよ？」
「うん･･･そうなんだけど･･･。」
紫耀も自分で分かってる筈なんだ。
廉が自分の事を好きでいてくれるって。
だけど廉はシャイだから。
人前では紫耀の事を好きな自分の態度を見せたり出来ないんだよな。
それに、紫耀にくっ付くと自分が抑えられなくなるって言ってたし。
きっと紫耀にくっ付いてたら、無意識で岸君にする以上にベタベタしてしまうからって。
そうならないように、わざと人前では紫耀に近付かないようにして。
だからわざと岸君とか他の奴にくっ付くようにしてるみたいだ。
そんな事で自分の気持ちを抑えてる廉も可愛いんだよな。
まあ、一番可愛いのは玄樹だけどね。
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作者名：弥勒
| 作成日時：2021年2月13日 0時
