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そんな俺の態度に紫耀もムカ付いてたんやろうか。
それともただ呆れてたんかな。
いつしか紫耀も俺と喋らんようになって。
俺と紫耀の間を行き来して話を繋ぐ海人が可哀相やった。
そんな一番年下の海人にまで迷惑を掛けて心配させて。
スタッフさん達にも迷惑を掛けた事もあった。
あの頃のスタッフさんにはほんま申し訳ない事をした。
偶々現場でその頃のスタッフさんに会ったらもう平謝りよ。
あの頃を知ってるからか、そのスタッフさんからは「良かったね」って言われるんよね。
そして、いつしか俺と紫耀の仲が戻っていって。
別にこれと言う仲直りをした訳や無い。
「あの時はごめん」とか謝ったりした訳でも無いしな。
ただ喋らなかったのが普通に喋るようになっただけ。
内容は覚えとらんけど、ほんまどうでも良い事で話し掛けた。
何を話したか忘れたけど、その一言目をめちゃめちゃ緊張して言った記憶だけがある。
でもまた昔みたいな距離感に戻った訳や無いから。
その間に俺は考え方もだいぶ大人になったし。
ある人からの助言もあって、紫耀の事をちゃんと認められるようになって。
紫耀とは普通に接するようになっただけやから。
以前みたいに紫耀にベタベタとくっ付いたりはせんようになった。
代わりに優太にくっ付くようにはなったけど。
それからは穏やかな関係になる事が出来て。
こんな関係がこれからずっと続くんやろうと思っとったのに。
何で今更･･･。
考えても原因が思い当たらず、悶々とただ時間だけが過ぎていった。
「ねえ廉、紫耀と喧嘩でもした？」
「いや、別にした覚えは無いんやけど･･･。」
ある日海人に訊かれた。
俺の方が訊きたいくらいやったのに。
「何か、ずっと紫耀から避けられてない？」
「そうやねん。でも俺が何かした覚えもないし、ほんまに何も分からんのよ。」
だって、考えても何も分からんのやもん。
俺の知らん所で何かあったんやろうか？
「神に訊いても知らん言うし。ほんま、何なんやろ･･･。」
メンバーの中でも紫耀と一番仲の良い神に訊いても分からないって。
神も紫耀からは俺の事何も聞いてないって事やった。
「ふーん。俺、こっそり紫耀に訊いてみようかな。」
それは、訊いて欲しいような、でも訊いて欲しくないような。
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作者名：弥勒
| 作成日時：2021年2月13日 0時
