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そこには椅子に座っている岸君の膝の上に跨る俺の恋人の廉の姿。
二人で密着しながら海人と三人で何やら喋っている。
「しょーがねーなーっ･･･廉！ちょっと！」
神の声に廉が此方を見た。
「何や？」
今忙しいからとでも言いたげに、岸君の首に纏わせた腕を更にぎゅっと締める。
絶対わざとだな･･･。
「良いから･･･ちょっとこっち来て？」
「えー･･･。」
「良いから、早く。」
「もー･･･。」
如何にも面倒臭いと言うように、漸く岸君の膝から降りて重そうな足取りでやって来る。
「何やねん。」
不貞腐れた感じで尋ねてきて。
「もう紫耀がさぁ･･･廉が岸君の膝にばっか乗るから拗ねてんのよ。」
「はぁあ？」
神の言葉に廉の左眉がピクリと上がった。
「だからさ、紫耀の膝にも乗ってやって？」
何を言い出すんだ神は。
もっと言ってやってくれ！
「阿保かっ、嫌やわっ！」
思いっきり廉に拒否られた。
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作者名：弥勒
| 作成日時：2020年4月16日 1時
