Home Sweet Home １ (ページ13)

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１　tranquilizer（しょうれん）ページ13

紫耀side.

「優太は俺の安定剤やねん。」

愛おしい恋人の口から他の男の名前。

「安定剤って･･･。」

どういう意味？

「あいつ、何も訊かんと俺の事甘やかしてくれるから･･･めっちゃ落ち着くんよ･･･。」

「そんなの･･･俺だっていっぱい甘やかしてあげるのに。」

そうだよ。

どろどろに溶ける程に甘やかしてあげるのに。

「あかんねん･･･お前に甘えられん時もあんのよ。」

俺に甘えられない時？って？どんな時？

「えっと･･･会えない時とか？」

「そういう時もあるけど･･･仕事とかでさ･･･お前と対等でいたいのに、置いてかれてるって思う時があるんよ･･･。」

何それ。

俺はいつだって廉を置いていってるつもりは無い。

俺達はいつだって肩を並べて、同じゴールに向かって走ってると思っていた。

「そんな事無いだろ。」

「そんな事あんの。」

強く言われてしまった。

「･･･だから、そういう時は悔しかったりしてお前に甘えられんから、代わりに優太に甘えさせてもらっとんの。」