【ヒロアカ】彼氏面しないで【轟】

特訓 ページ17

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『ねえ、放課後時間ある？』

「あ？」

『放課後暇かって聞いてるの。爆豪くんには難しい質問だったかな？』

「てめぇはいちいち癪に触る女だなぁ！？暇だわボケ！！」

『ちょっと用あるから。……せんせーに頼んで空き教室あけてもらうね』



気にしないフリをしていたけれど、周りの目が痛い。

教室でいいやと思ってたのに、この様子じゃ絶対落ち着かないから仕方ない。

相澤先生とは仲良しだし、きっと教室のひとつやふたつ貸してくれるだろう。



「は？ここでいいだろめんどくせぇ」

『ヒーロー基礎学の後じゃ教室移動の体力も残ってない？それなら仕様がないか』


教室でいいよ、と続ければ目の前の男はすぐにこめかみに血管を浮かべる。

何故彼には煽り耐性が存在しないのか。


「どこだって行ってやるわ鏡女！！！」

『ありがと〜』



現在昼休み。

休憩が終わると2コマ続けてヒーロー基礎学があって、今日の授業は終わりだ。

早めに相澤先生に話しに行かなきゃ。

爆豪くんの席に背を向けて教室を出る。


爆豪くんはちょっと煽ればすぐ承諾してくれるから扱いやすくていい。

轟くんに頼んでも良かったのだけど、彼はちょっと従順すぎて面倒なのだ。



さっきだって、チラリと目を向けた先で、彼はここまで感情を表に出せたのかとびっくりするくらい怖い顔をしていた。


好きだ嫌いだは当人の自由だが、それを周囲に押し付けて彼氏面するのは辞めてほしい。


轟くんはわたしの彼氏ではない。




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