百五十七話【JK】 ページ8
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眠れないままいると、ふと隣の布団から人が動く気配がして耳を澄ます。
…ジミニヒョン?
しばらく俺の様子を伺った後、ゆっくりと立ち上がり、扉を開けて部屋を出て行った。
こんな時間にいったいどこへ?
急いで着替えて、ヒョンの後を追って城の外へ出る。
ヒョンは、閑散とした夜の道を通り、どんどん町の奥へと進んでいく。
どこかを目指していることは間違いないんだけど。
数日間、この町に滞在するうちにここの地理はだいぶ頭に入っている。
だけど、こっちのほうには何もなかったはず…。
不思議に思いながらもヒョンに気づかれないようあとをつけるうちに、それまで真っ暗だった道が急に照らされ、明るく賑わう店の数々が眼前に広がった。
…どうりで何もないと思うはずだ。
この場所は、昼間、眠っているから。
ヒョンが入っていったのは、この城下町最大の色街だった。
「こんな時にいいご身分ですねぇ。」
JM「うわぁ!びっくりした!!
…ジョングガ!?
お前、なんで…っ」
「こっちが聞きたいですよ。
約束の1週間まで時間がないってのに、こんな時に女遊びですか?」
JM「え!?
あ、あー。違うって。」
「何が違うんです?」
身支度もばっちりと整えてるくせに。
言い訳なんて男らしくない。
JM「だからぁ、
ここにきた目的は女遊びじゃなくて、情報収集。」
「…もうちょっとましな言い訳は思いつかなかったんですか?」
JM「嘘じゃないって。
こういうところが1番多く情報が集まるんだよ。
ここに来る男達はそれなりの役職についてるやつらが多い。
男は女の前ではべらべらしゃべるからね。」
「…なるほど。」
JM「わかったらもう帰れ。」
「…俺も一緒に行きます。」
JM「はぁ?
ここがどういうところかわかってるだろ?
女とろくに喋れないくせに。」
「1人より2人の方が、得られる情報多いでしょ?」
JM「…はぁ。」
嫌がるヒョンの腕を引き、煌びやかな街に足を踏み入れた。
何かしてないと、姫様達のことを考えてしまうから。
派手な格好をした女達が、俺達を見て頬を染めるのを見ながら、結局また姫様のことを思ってしまったのだけど。
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d2y - 色々な作品を物色し見てはこの作品に戻り、、を繰り返し4周しました!とてもとても素敵な作品で、大好きです!もちろんbtsは最高ですが彼ら抜きでも良いと感じられる物語でした。ミロ様、いつも楽しい時間をありがとうございます!これからもずっと応援してます! (1月11日 12時) (レス) @page50 id: 9d014a95bc (このIDを非表示/違反報告)
はんだごて - 少し間を空けて2周しましたが、何度でも読みたい作品でした!!本当にお金出して見たくてせめてWiFi切りました!!!形に残してほしいほど貴方には才能があると思います。とても素敵な作品をありがとうございます!ずっとずっと応援してます無理なさらずご自愛ください (2022年9月15日 12時) (レス) @page50 id: 95ed82d62c (このIDを非表示/違反報告)
ソヨン - もう大好き過ぎます(;ω;)今回もたっぷり泣かせてもらいました! (2022年4月13日 16時) (レス) @page50 id: bd4a77815f (このIDを非表示/違反報告)
あられ - めっちゃ泣いた。ありがとう。 (2022年2月20日 18時) (レス) @page50 id: 99b69b2f94 (このIDを非表示/違反報告)
まっちゃもち - ジミンちゃんが切なすぎます。。。。涙が。。。。素敵なお話でした👏🏻💫 (2021年12月24日 16時) (レス) @page50 id: 2a9c6ecc5b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミロ | 作成日時:2019年8月17日 22時